米証券取引委員会(SEC)は18日、ナスダックのルール変更を承認し、特定の証券をトークン化して清算および決済することを可能にした。
従来の株式と統合されたトークン化決済
今回の承認により、証券保管振替機構(DTC)のパイロットプログラムの一環として、ナスダック上でトークン化された証券の取引が可能になる。
適格な参加者は注文を入力する際、トークン化フラグを選択することで、ブロックチェーン技術を活用した清算と決済を利用できる。
トークン化された証券は、従来の仮想通貨関連株などの株式と完全に代替可能として扱われる。同じティッカーやオーダーブックを共有し、取引の優先順位や配当、議決権などの権利も同一に保たれる。
この仕組みは、規制されていない市場で見られるような分断や価格の乖離を防ぎ、投資家保護を維持する狙いがある。
取引後のトークン化プロセスはDTCが担う。帳簿上のポジションを引き落とした後、承認されたブロックチェーン上のデジタルウォレットにトークンを発行し、翌営業日に決済を完了させる仕組みだ。
万が一、参加者の資格不足などでトークン化に失敗した場合は、自動的に従来の形式で処理される。
対象銘柄と今後の展開
初期段階でトークン化決済の対象となるのは、ラッセル1000指数の構成銘柄や、S&P500などの主要なインデックスETFに限定されている。
税務や報告に関する課題があるため、一部の海外参加者は当初の対象から外れる見込みだ。
この取り組みは、2025年12月にSECが発行したノーアクションレターに基づく、DTCの3年間のパイロットプログラムを基盤としている。
暗号資産(仮想通貨)の基盤技術であるブロックチェーンを取引後のプロセスに統合したいという、業界の強い要望に応えた形だ。
SECのポール・アトキンス委員長の下で、トークン化を基礎的なインフラと位置づける規制方針が後押しとなった。
これにより、機関投資家による仮想通貨投資がさらに活発化すると期待されている。
ナスダックは定期的に対象銘柄のリストを公開し、取引開始の30日前にメンバーへ通知を行う予定だ。実際の取引は2026年下半期に始まる見通しとなっている。
複数の準拠したブロックチェーンをサポートしており、米国の規制市場におけるトークン化資産の普及に向けた重要な一歩となる。
