ビットコイン半減期とは?一覧・過去チャートも解説|2025年

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ビットコインETFのチャート

ビットコインの半減期とは、約4年ごとにマイニング報酬が半分になる仕組みのこと。新規発行されるビットコインの量が減り供給が抑えられることで、価格上昇の要因とされます。

しかし、そんなビットコインの半減期に対して「今ひとつ理解しにくい」と思っている方も多いはず。

そこで本記事ではビットコインの半減期について、仕組みや価格への影響などを詳しく解説していきます。

2025年のビットコイン価格を占う上でとても大切な概念ですので、是非理解しておきましょう。

ビットコイン(BTC)の半減期とは?

ビットコインの半減期(Halving)とは、新規発行されるビットコインの量が半分になるイベントのことを指します。これは、ビットコインのブロックチェーン上で約21万ブロックが生成されるごとに発生するように設計されており、およそ4年に一度のペースで起こります。

ビットコインの半減期は供給量が減少することで価格上昇への期待が高まり、仮想通貨市場全体やアルトコイン市場に活況をもたらす傾向があります。こ

のタイミングを狙って、将来性のある新たな仮想通貨プレセールが開始することも多く、投資家にとってはチャンスとリスクが入り混じる時期と言えるでしょう。

しかし、将来どれが仮想通貨の1000倍銘柄になるかは予測困難であり、投資は自己責任で行う必要があります。気になる方は、仮想通貨の儲かる銘柄もチェックしておきましょう。

半減期がある理由

半減期はビットコインの希少性を高め、インフレを防ぐために設計されています。通常の通貨は中央銀行が発行量をコントロールできますが、ビットコインにはそのような中央集権的な管理機関が存在しません。

そのため、発行量を制限する仕組みが必要であり、それが半減期になります。

半減期によって新規発行されるビットコインの量が減少すると供給が減る一方で、需要が増えれば価格が上昇する可能性があります。

これは、過去の半減期において実際に観察されており、半減期はビットコインの今後の価格に大きな影響を与えるイベントとして注目されています。

ちなみに有名通貨のイーサリアムには半減期が存在しません。その理由は通貨の目的が異なるからなのですが、詳しくは別途イーサリアムとビットコインの違いを解説した記事も見てみてください。

ビットコインの半減期の仕組み

仮想通貨(ビットコイン)と税金の書類

ビットコインの半減期は、仮想通貨の供給ペースをコントロールするために設計された重要な仕組みです。

約4年に1度のこのイベントでは、新たに発行されるビットコインの量が半分に減らされます。これによりインフレが抑制され、ビットコインの希少性と価値が維持されやすくなるという特徴があります。

ここでは半減期がどのように設計されているのか、具体的な技術的背景や影響を仕組みに焦点を当てて詳しく解説します。

ブロック報酬の半減

ビットコインのネットワークでは、新しい取引の記録(ブロック)を追加する作業に対してマイナー(採掘者)に報酬が与えられます。この報酬は「ブロック報酬」と呼ばれ、ビットコインの新規発行分に相当します。

半減期とは、このブロック報酬が約4年(正確には21万ブロック)ごとに半分になる仕組みです。例えば、2009年は50BTCでしたが、2024年には3.125BTCまで減少しています。

プログラムに組み込まれた仕組み

ビットコインの半減期は、創始者サトシ・ナカモトが最初からコードに組み込んでいる「自動的なルール」です。人の意思ではなく、ブロックチェーン上のブロック数に応じて機械的に実行されます。

具体的には、ビットコインのソースコードに「21万ブロックごとに報酬を半分にする」という命令が記載されており、これはすべてのノードで共通して実行されます。

供給上限とインフレ抑制の役割

ビットコインには発行上限があり、最大で2,100万BTCしか存在しません。半減期によって新規供給量が徐々に減っていくことで、急激なインフレを防ぎ、通貨としての希少性を保ちます。

このようにして、マイニング報酬が減少しても価格の上昇でインセンティブが維持される構造となっており、最終的には取引手数料がマイナーの主な収入源になると設計されています。

2025年現在では個人でマイニングを行うことは現実的ではなく、クラウドマイニングの手法が選ばれることが多いです。

ビットコインの半減期による影響は?

赤い背景にあるビットコインとチャート

ビットコインの半減期は、約4年に一度訪れる重要なイベントで、マイニング報酬が半分になるタイミングを指します。

この仕組みによって新たなビットコインの供給量が減るため、需給バランスが変化し、市場価格やマイナーの動向に大きな影響を与えることがあります。

ここでは、半減期がビットコイン市場にもたらす主な影響を、3つの視点から解説します。

価格上昇の可能性が高まる

半減期によって新規発行されるビットコインの数が半減すると、供給量が減る一方で需要が高まる傾向があります。これにより、ビットコインの希少性が高まり、価格上昇圧力が生まれます。

実際、過去3回の半減期(2012年・2016年・2020年)すべてで、その後に価格の大幅上昇が観測されました。投資家にとっては、このタイミングが注目の買い場とされることも多いです。

ただし仮想通貨の税金があるため、利益確定のタイミングには注意が必要です。

マイナーの収益構造が変化する

半減期後はマイニング報酬が50%減少するため、マイナーの利益率が下がります。これにより、電力コストの高いマイナーが撤退し、ネットワークのハッシュレート(計算力)に一時的な変動が起きることも。

結果として、採算の取れる大手マイナーへの集中が進み、マイニングの集中化リスクが指摘されるケースもあります。

一方で報酬の減少により、ビットコインの価格上昇が加速すれば、長期的には収益性が回復する可能性もあります。

市場心理とメディアの注目が集まる

半減期が近づくと、多くの投資家やメディアがビットコインに注目するようになり、市場全体の関心が高まります。これはFOMO(取り残される恐怖)による買い圧力を生みやすく、価格の急騰を引き起こす要因にもなります。

また、SNSやニュースで取り上げられる頻度が増えることで、新規参入者の増加にもつながり、市場が活性化する傾向があります。

このように半減期は単なる技術的イベントにとどまらず、投資家心理を動かす重要なトリガーにもなるのです。

ビットコイン半減期での価格一覧チャート

ビットコインの半減期は、2024年までに4回ありました。それまでの発生時期と、その前後におけるビットコイン価格の動向は以下の通りです。

半減期時期 半減期直後の価格 その後の最高値
2012年11月28日 約12ドル 約1,150ドル(2013年)
2016年7月9日 約650ドル 約20,000ドル(2017年)
2020年5月11日 約8,700ドル 約69,000ドル(2021年)
2024年4月20日 約63,000ドル 約123,000ドル(2025年時点)

ビットコインの過去の半減期と価格推移を振り返ると、半減期をきっかけに価格が大きく上昇する傾向があることが分かります。

2012年の半減期では約12ドルから約1,150ドルへ、2016年には約650ドルから2万ドル近くまで高騰しました。

2020年の半減期でも、約8,700ドルから過去最高値の約6万9,000ドルを記録しています。これは、供給量が半減することで希少性が増し、需要が集中するためと考えられます。

2024年の半減期直後は約6万3,000ドルで、今後の値動きにも注目が集まっています

FTXの破綻など、過去には大きな事件によって価格が上下したケースもあるため、冷静に見極めるようにしましょう。

次の半減期はいつなのか?

ビットコインの半減期はおよそ4年ごとに発生するため、次は2028年の4月から5月頃と予想されています。これはブロック高84万に達するタイミングで発生し、現在の6.25BTCの報酬が3.125BTCに減少します。

なお、「ビットコインの半減期っていつまで?」と疑問に思う方もいるでしょう。ビットコインの半減期は2140年頃まで続くとされています。

この年には最終的なビットコインが発行され、以降はマイニング報酬としての新規発行は行われなくなります。つまり、半減期はあと数十回続き、ビットコインの供給ペースを徐々に抑制しながら最終形に向かっていきます。

ビットコインの半減期で価格が上がる仕組み

ここまで見てきた通り、ビットコインの半減期は過去の例を見ても価格上昇と密接に関係しており、多くの投資家にとって注目のタイミングであることは自明です。

ここではなぜ半減期がビットコイン価格の上昇につながるのか、さらに掘り下げて詳しく解説します。

供給量の減少が希少性を高める

ビットコインの半減期ではマイニング報酬が半分になり、新たに市場へ供給されるビットコインの量が減少します。この仕組みにより、ビットコインの流通スピードが落ち、供給が抑制されることで希少性が高まります。

経済学の基本原則に「希少性が価値を生む」という考え方があり、供給が減る一方で需要が維持または増加すれば、価格は自然と上昇しやすくなります。

これまでの半減期でも同様の傾向が見られました。

  • 2020年の半減期後、約1年で価格が約4倍に上昇
  • 2016年の半減期後、約18ヶ月で価格が約10倍に上昇

このように半減期による供給量の減少は、ビットコインの希少性を高める重要な要因であり、価格上昇の背景にはこの需給バランスの変化があります。

投資家の間では、半減期前後が買い時と見なされる理由の一つです。

投資家心理と期待が価格を押し上げる

ビットコインの半減期が近づくと、過去の価格上昇の経験から多くの投資家が「今回も価格が上がるだろう」と期待します。この期待が市場に伝播し、買いが先行することで実際に価格が上昇しやすくなるのです。

価格上昇の要因として、供給量の減少というファンダメンタルに加え、投資家の心理的な影響が大きく作用しています。とくにSNSやニュースメディアが過去の急騰を取り上げることで、FOMO(乗り遅れたくない心理)を引き起こし、買いが加速する傾向があります。

具体例としては以下のようなケースがあります。

  • 半減期の数ヶ月前からYouTubeやX(旧Twitter)で価格上昇の予測が拡散
  • 海外メディアが「次のビットコインバブル到来」と報じ、多くの個人投資家が参入

投資家の期待とそれを取り巻く情報環境が、半減期における価格上昇の強力な推進力となっています。

ビットコイン半減期の投資戦略

コインが積み重なっている後ろで握手している様子

半減期を投資に活用する方法はいくつかあります。

  • 長期保有: ビットコインの希少性が増すことで、長期的な価値上昇を見込んで保有する方法です。また、ガチホ向け仮想通貨もチェックしておきたいところです。
  • 半減期前の購入: 半減期前は上場予定の仮想通貨への注目度も上昇する傾向があるので、半減期による価格上昇を期待して事前に購入する方法です。ただし、価格変動リスクも高まるため注意が必要です。
  • 半減期後の売却: 半減期後の価格上昇に乗じて、利益確定を図る方法です。

どの戦略を選ぶかは、個々の投資家のリスク許容度や投資目標によって異なります。重要なのは市場の動向を注視し、適切なリスク管理を行いながら自分自身の投資戦略を立てることです。

また、過去の半減期サイクルでは、ビットコインの上昇と共にミームコインも活況を呈することがありました。そして、草コインと呼ばれる時価総額の低い銘柄にも注目が集まることがあります。

ビットコインに終わりの日は来るのか?

仮想通貨、5人の陰、地球

ビットコインに終わりの日が来るかどうかは、断言することはできません。将来の出来事を正確に予測することは不可能であり、ビットコインの将来も様々な要因に左右されます。

ここでは以下2つの相反する可能性を考察してみます。

  • 終わりの日が来ない可能性
  • 終わりの日が来る可能性

終わりの日が来ない可能性

ビットコインに「終わりの日が来ない」とされる最大の理由は、その分散性と需要の強さにあります。中央管理者が存在せず、世界中のノードによって支えられているため、特定の国や企業の意思では停止できません。

また、インフレ対策や価値保存の手段として認識されつつあり、金と同様のデジタル資産としての地位も確立しつつあります。

まとめると、以下のような要因が、長期的な存続を後押ししています。

  • 分散型ネットワーク:世界中のノードによって支えられ、単一障害点がない
  • 供給の上限が決まっている:2100万枚という上限により、インフレ耐性が高い
  • 採掘者・投資家の支持:利益を得る参加者が多く、経済的インセンティブが働いている

このように、システムの構造や社会的役割を考慮すると、ビットコインは簡単に消滅しない可能性が高いといえます。

終わりの日が来る可能性

一方で、ビットコインに「終わりの日が来る」と指摘する声も根強くあります。その理由は、技術的・規制的・環境的なリスクに加え、より優れた競合通貨の登場など多岐にわたります。

特に政府の強い規制や法的な禁止措置が取られた場合、多くのユーザーが離れ、価値が暴落する可能性も否定できません。

  • 政府の規制強化:匿名性やマネーロンダリング対策で禁止の可能性がある
  • 技術の陳腐化:スケーラビリティやエネルギー効率で他の仮想通貨に劣る
  • セキュリティリスク:量子コンピュータによる脅威が将来的に現実化する懸念

これらの要素が複合的に絡み合うことで、ビットコインが衰退するシナリオも十分に考えられます。

ビットコインの将来は不確実であり、終わりの日が来るかどうかは誰にもわかりません。しかし、ビットコインの基盤技術の強さ、広範な普及、分散化といった特徴を考慮すると、長期的に存続する可能性は十分にあります。

まとめ

2024年は、ビットコイン市場にとって2つの大きな出来事がありました。1つは待望のビットコインETFの承認、もう1つは4年に一度のビットコイン半減期です。ビットコインは仮想通貨市場の中心的な存在であり、その価格変動は市場全体に大きな影響を与えます。

半減期は、ビットコインの供給量を制限する重要なイベントであり、価格上昇の圧力となります。

なお、ビットコインがハードフォークした仮想通貨、ビットコインキャッシュ(BCH)にも半減期が存在し、こちらの価格動向にも注目が集まっています。

2024年のBTC半減期は、市場に大きな期待と不安をもたらしましたが、長期的にはビットコインの価格上昇が期待されています。この価格上昇トレンドを見越して、IEOプロジェクトが注目を集める可能性もあります。

最近では、エルフトークンなどのIEOが注目を集めました。

他にも、IDOはビットコインの半減期とは直接的な関係はありませんが、半減期によるビットコイン価格上昇への期待から市場全体の関心が高まり、IDOへの資金流入が増加する可能性はあります。

メタバースのような新興分野への投資意欲にも波及効果が及ぶ可能性もあり、仮想通貨市場は今後も成長を続け、社会に新たな価値を提供していくでしょう。

ビットコインの半減期についてよくある質問

最後に、ビットコインの半減期について、よくある質問をまとめます。

ビットコインの半減期とは何ですか?

ビットコインの半減期はいつ起こりましたか?

次のビットコインの半減期はいつですか?

ビットコインの半減期には何をすればいいですか?

ビットコインの半減期はどんな影響がありましたか?

著者: 佐々 道幸

日本版ICOBench編集者。2016年から仮想通貨を始め、NFT市場への参入経験も持つ。20年よりライターとしてのキャリアをスタートし、24年08月、日本版ICOBenchに参画。専門分野はクリプト、ブロックチェーン、Web3。