米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースは4日、米通貨監督庁(OCC)に対し、全国信託会社の設立許可を申請した。
同社は、デジタル資産と伝統的な金融の融合における革新と規制対応の強化を目的としており、「銀行になる意図はない」と明言。
連邦規制の下で、カストディや商品の提供体制を拡充するとしている。
連邦政府の規制下で事業拡大を目指す
コインベースのグレッグ・タサー機関投資家向け商品担当副社長は、連邦政府の許可を得ることで「適切な監督と安全性を確保しながら、自信を持って革新を進めることができる」と述べた。
また、同社は公式Xでも、消費者を保護するための統一された国家ルールの必要性を強調。
単一の規制当局の下で事業を展開することで、複数の州規制への対応を簡素化し、決済や機関投資家向けサービスの拡大を見込んでいる。
規制緩和と市場動向が追い風に
コインベースの申請は、規制環境の変化を背景にしている。OCCは最近、銀行が仮想通貨業務を行う際に監督機関の承認を必要とするルールを撤廃した。
これは仮想通貨に前向きだったトランプ政権の方針を反映し、企業の決済インフラへのアクセスを容易にした。
議会では現在、デジタル資産の監督体制を明確化する法案が審議中で、今回の申請はその動きと連動している。
また、25年8月のステーブルコイン取引高が3兆ドルに達したことも、業界への追い風となっている。
パクソス、リップル、サークル、BitGoなども連邦ライセンスを目指しているが、完全な全国信託憲章を取得済みなのはアンカレッジ・デジタルのみだ。
申請が承認されれば、コインベースは規制下でのサービス展開を通じ、機関投資家の需要をさらに取り込む構えだ。
