イーサリアム(ETH)のヴィタリック・ブテリン共同創設者らは11日、トラストレス宣言を公開した。
この文書は、ブロックチェーンの分散化を維持するための原則を示し、中央集権化の進行に対抗する姿勢を明確にしている。
宣言は、イーサリアムエコシステム内で進行する、分散化の侵食という危機への対応を目的としている。
トラストレス性を守る3原則と6要件
宣言では、トラストレスなシステムを維持するための3つの原則が提示された。
1つ目は、重要な秘密情報の不在であり、単一の主体に秘密情報を依存しないことを求めている。
2つ目は、不可欠な仲介者の排除で、プロトコルの参加者は代替可能であるべきとする。
3つ目は、公開性と検証可能性の確保で、操作は透明で監視可能でなければならないと述べている。
また、ブロックチェーンのトラストレス性を保つための6つの具体的な条件も明らかにされた。
この6要件には、「自己主権」「検証可能性」「検閲耐性」「離脱テスト」「アクセシビリティ」「インセンティブの透明性」が含まれる。
こうしたプロトコルによる統治の考え方は、DAOの設計思想にも通じている。
宣言の背景とメッセージ
宣言は、スケーラビリティやUX向上の過程で生まれた中央集権的な依存構造に警鐘を鳴らすものとなっている。
利便性の裏で、信頼の集中が進んでいるとし、「不可欠な仲介者に依存するシステムは、トラストレスとは言えない」と明言した。
この姿勢は、銀行などの仲介者を必要としないDEXをはじめとするDeFiの発展を支える基本理念とされている。
また、「世界はより効率的な仲介者を必要としているのではなく、信頼の必要性を減らすことが求められている」と締めくくられている。
この宣言は、ブエノスアイレスで開催されるトラストレス会議を前に公開されたもので、イーサリアムをはじめとする分散型技術の今後の方向性を示している。
