テラフォームラボ共同創業者のド・クォン被告が、TerraUSDとLunaの崩壊を巡る米国の詐欺事件で有罪答弁に切り替える見通しとなった。
米ニューヨーク南部地区連邦地裁によると、現地時間12日朝に審理が設定される。
有罪答弁への転換と事件の経緯
22年5月、ステーブルコインTerraUSD(UST)と仮想通貨Lunaが崩壊し、市場価値約400億ドルが失われた。
TerraUSDは、米ドルと1:1の価値を保つことを目的に、Luna(Terraブロックチェーンの基軸通貨で、TerraUSDの価格安定のために発行・焼却される仕組みを持っていた仮想通貨)とのアルゴリズムで価格を維持していたステーブルコイン。
この崩壊を巡り、クォン氏は23年3月に詐欺や市場操作など9つの重罪で起訴され、同年8月には偽造旅券で出国を試みたとしてモンテネグロで逮捕された。
その後、モンテネグロから米国へ身柄を引き渡され、25年1月にすべての起訴内容について無罪を主張。以来、約7カ月間にわたり保釈なしで拘留が続いていた。
裁判所記録によれば、答弁変更の審理は12日午前にマンハッタン連邦地裁で開かれる予定だ。
答弁変更の背景と市場への影響
今回の答弁変更には複数の要因が影響したとされる。その一つが、2024年6月に米国証券取引委員会(SEC)と交わした高額な和解だ。
この和解でクォン氏は、テラフォームラボが関与する総額45億5000万ドルの和解金の一部として、8000万ドルの罰金を支払うことに合意していた。
また、2024年12月の身柄引き渡し以来続く保釈なしの長期拘留や、検察側が提示する豊富な証拠も弁護戦略の再評価を促した要因となった。
この事件は、大規模な市場崩壊を受けて仮想通貨の創設者に対して起こされた重要な訴訟の一つであり、今後の詐欺事件に対する規制当局や司法の対応において前例となる位置づけにある。
TerraUSDのようなアルゴリズム型ステーブルコインの破綻は、多くの投資家に警鐘を鳴らし、ビットコイン市場にも影響を与え、規制当局による監視強化のきっかけとなった。
