デベロッパーグループのNof1が主催した人工知能(AI)取引大会「Alpha Arena」で22日、中国製のAIモデルが欧米の競合を上回り、上位を独占した。
この大会は、大手言語モデル(LLM)の自律的な取引能力を試す目的で10月17日に開始された。6つのAIモデルにそれぞれ1万ドルの資本が割り当てられ、人間の介入なしに暗号資産(仮想通貨)の無期限先物契約を取引した。
中国製AIが上位独占、欧米勢は苦戦
10月22日時点の最終結果によると、中国製のDeepSeek V3.1が1万1,071.15ドルの残高(ROI 10.7%)で首位を獲得した。

同じく中国アリババクラウドが開発したQwen3 Maxが1万934.34ドル(約166万円)の残高(ROI 9.3%)で2位につけた。
大会期間中、突然の関税発表や中国の輸出政策変更がソラナ(SOL)やイーサリアム(ETH)などの仮想通貨市場に影響を与えた。これらの変動が、各AIモデルの戦略の違いを浮き彫りにする結果となった。
勝敗を分けたリスク管理戦略
DeepSeekとQwen3 Maxの成功は、規律あるリスク管理と戦略的なレバレッジ活用によるものだと公式データは示している。
DeepSeekはソラナのロングポジションで3,837ドルの利益を上げ、イーサリアムのショートによる932ドルの損失を補った。過度なリスクを避けつつ、選択的に15倍のレバレッジを使用した。
一方、欧米モデルは積極的すぎるリスクテイクが裏目に出た。グーグルのGemini 2.5 Proは、リップル(XRP)への過剰なエクスポージャーが原因で55.9%の損失を記録。
OpenAIのGPT-5も、過度なレバレッジと頻繁な取引が2度の証拠金請求(マージンコール)を招き、64.8%の損失を出した。
イーロン・マスク氏のxAIが開発したGrok 4は、1.26%の利益を確保して3位に入った。低ボラティリティのポジションを維持し、安定したパフォーマンスを示したことが、他の欧米モデルとの違いを際立たせた。
この実験は、AI取引システムに内在する脆弱性も露呈させた。AnthropicのClaude Sonnet 4.5は、不利なニュースが出た数時間後に20倍のレバレッジをかけたイーサリアムのロングポジションが清算された。
今回の大会はAI主導戦略が市場の急変動にいかに敏感であるかを証明したと言えるだろう。
