英金融大手スタンダード・チャータード銀行のジェフリー・ケンドリックデジタル資産研究グローバル責任者は21日、暗号資産(仮想通貨)の年末価格予想を上方修正する方針を明らかにした。
ETFへの資金流入と記録的なショート清算
同氏は、これまで2026年末のビットコイン(BTC)価格を10万ドルと予想していた。
しかし、現在の市場動向を踏まえると、この目標値は低すぎる可能性があると指摘している。
新たな見通しでは、年末までに過去最高値である12万6,000ドルに迫る可能性があるという。
この強気な姿勢の背景には、米国の現物ビットコインETFへの資金流入が再び加速していることがある。
直近1週間で約15億ドルの流入が確認されており、需要回復の初期兆候と捉えられている。さらに、デリバティブ市場における記録的なショートポジションの清算も価格上昇を大きく後押ししている。
弱気派による強制的な買い戻しが、相場を急激に押し上げる要因となった。
同氏は、これが仮想通貨市場特有のボラティリティの裏返しであると説明し、今後の動向に注目している。
新規参入の余地と今後の展望
現在の市場は、未決済建玉が過去の上昇局面に比べて低い水準にとどまっている。これは、価格が上昇する中で新たな市場参加者が参入する余地が十分に残されていることを意味する。
既存のレバレッジが解消されるだけでなく、新規の需要が相場をさらに押し上げる可能性がある。
また、ケンドリック氏はビットコインを長期的な「ギッフェン財」と表現している。価格が上昇することで、かえって需要が増加するという行動心理が働くためだ。
様子見をしていた人々が市場に戻り、ETFを通じた資金流入がこのトレンドをさらに強化するとみられている。
同社は、10月6日以降に市場の回復がさらに加速すると予想している。年初には5万ドルまでの下落を警戒していたが、現在は状況が大きく好転した。
長期的な目標である2030年の50万ドルに向け、予想よりも早く過去最高値を試す展開が期待されている。
