クリーンコアは20日、保有するドージコイン(DOGE)を売却し、AIインフラ事業へ転換すると明らかにした。
ドージコイン財務戦略からの完全撤退
クリーンコアは、保有していた約4億6,300万DOGEを約3,340万ドルで売却した。
同社は2025年9月に、ミームコインであるドージコインを中心とした独自の財務戦略を導入していた。当時は資金調達を通じて大量の仮想通貨を取得し、市場の注目を集めていた。
しかし、仮想通貨市場特有の激しい価格変動が、同社の財務に大きな影響を与えた。
ビットコイン(BTC)などの主要通貨と比較しても、そのボラティリティの高さが裏目に出た形だ。
2026年3月末までの9カ月間で、約1億738万ドルもの評価損を計上している。この巨額の損失が、経営上の大きな重荷となっていた。
さらに、仮想通貨の残高照合に関する内部統制の不備も発覚し、財務諸表の修正を余儀なくされていた。外部企業との資産管理契約を解除するなど、管理体制の見直しを迫られていた経緯がある。
今回の売却により、同社は仮想通貨に特化した財務部門から完全に撤退し、規制リスクや財務の不確実性を排除する方針だ。
AIデータセンター事業への大規模な資金移動
ドージコインの売却で得た資金は、新設されたAI重要インフラ部門の支援に直接充てられる。
同社は従来の清掃用品事業や仮想通貨財務から、AIデータセンターの構築と運営へと事業の軸足を大きく移している。
大規模言語モデルや生成AIの普及により、計算能力への需要が急増している市場機会を捉えるためだ。
具体的な計画として、テキサス州西部で200メガワット規模のデータセンター開発が進められている。将来的な拡張も視野に入れており、大規模な電力供給を確保する。
また、ミネソタ州でも共同事業を通じて、最新基準を満たすインフラ整備を予定している。
これらのプロジェクトには、土地の取得や施設の建設など、初期段階から巨額の設備費用が必要となる。そのため、今回の売却で得た約3,340万ドルの現金は、当面の開発資金として重要な役割を果たす。
同社はこれと並行して、約1億ドル規模の新規株式発行による資金調達も発表している。
仮想通貨の現金化と新たな資金調達を組み合わせることで、AIインフラ市場での基盤を強固にする狙いがある。
