暗号資産(仮想通貨)取引所大手のクラーケンは18日、欧州経済領域の対象顧客向けに米国株の取引サービスを開始した。
伝統的株式とトークン化資産を統合
同社は、7,000以上の米国株を対象に手数料無料での取引を提供する。顧客は600以上の仮想通貨に加え、700以上の「xStocks」を単一の口座で管理できる。
xStocksは、実際の米国株に1対1で裏付けられたトークン化株式だ。パソコンやスマートフォンのアプリを通じて、手軽にアクセスできる環境を整えた。
仮想通貨ネイティブのプラットフォームが、伝統的な株式とトークン化された株式を同じ環境で提供するのは初めての試みとなる。
これまでのように、資産の種類ごとに資金を別のプラットフォームへ移動させる手間が省ける。一つの画面で多様な資産を管理できるため、利便性が大きく向上する。
このサービスは、同社の欧州法人がキプロス証券取引委員会の認可を受けて提供している。
厳格な規制の枠組みに従うことで、安全に取引を行える体制を構築した。デジタル資産と伝統的金融の融合を、規制された環境下で実現している。
xStocksはすでに世界中で展開されており、これまでの総取引高は380億ドルを突破している。同社はこれを、成長を続けるグローバル市場におけるトークン化株式の新たな基準と位置づけている。
欧州投資家の市場アクセスを改善
今回のサービス開始は、欧州の投資家が米国市場にアクセスする際の障壁を取り除くことを目的としている。
これまで、米国株の取引には複数のプラットフォームを経由する必要があり、複雑な手続きや高いコストが課題となっていた。
通貨の変換や国境を越えた送金など、多くの摩擦が存在していた。
同社の担当者は、伝統的な資産とトークン化された資産の間にあった人為的な壁をなくすと説明している。顧客は同じ経済的価値を持つ資産について、自身の戦略に合わせて好みの形式を自由に選択できる。
多様な資産クラスが統合されることで、より柔軟なポートフォリオ構築が可能になる。
xStocksはソラナ(SOL)などのブロックチェーン上で発行されるオンチェーン資産だ。
ブロックチェーンの技術を活用することで、伝統的な市場の営業時間外でも取引が可能となり、分散型金融(DeFi)との連携も期待される。
高速かつ低コストな取引を実現し、次世代の資本市場への移行を後押しする。
なお、米国株の取引手数料は無料だが、スプレッドや為替コストが発生する場合がある。
また、xStocksは価格変動へのエクスポージャーを提供するのみで、議決権や配当権は付与されない。同社は今後、この統合サービスを他の市場にも拡大していく計画だ。
