資産運用会社グレースケールのザック・パンドル調査部門責任者は20日、米証券取引委員会(SEC)による新たな暗号資産(仮想通貨)規則案に関する見解を公開した。
新たな資金調達の枠組み「Reg Crypto」
SECは18日、暗号資産(仮想通貨)の新規トークン発行による資金調達に関する新たな規則案を発表した。
SECが公開した規則案「Regulation Crypto Assets(Reg Crypto)」は、パブリックブロックチェーンを利用した資金調達に特化した枠組みだ。
既存の株式や証券をトークン化するのではなく、新たに発行する仮想通貨を通じて資金を集めるプロジェクトを対象としている。
これまで規制のグレーゾーンに置かれがちだった新規トークンの発行に対し、明確な基準を設ける狙いがある。
この規則案には、情報開示などの要件を満たした適格発行者に対する免除規定が盛り込まれた。初期段階の小規模な資金調達に向けた免除のほか、12カ月間で最大7,500万ドルの調達を認める広範な免除枠が用意されている。
資金調達の円滑化と投資家保護のバランスを取るための仕組みだ。
現時点ではあくまで提案段階であり、実際に適用されるにはパブリックコメントの募集やSECの正式な承認プロセスを経る必要がある。
また、仮想通貨のプロトコルが将来的に分散化して自動稼働するようになった場合、従来の登録や開示のルールをどのように適用するかという点も考慮されている。
主要ブロックチェーンへの影響と今後の展望
ザック・パンドル氏は、この規制により適格なプロジェクトが米国市場で資金を調達するための明確な道筋ができ、事業拠点を海外に移す動機が薄れると指摘している。
米国内でのイノベーションを促進する重要な一歩として評価している。
2017年のICO(イニシャル・コイン・オファリング)ブーム以降、米国ではトークンを利用した資金調達の明確なルールが欠如していた。
パンドル氏は、新規則が導入されればオンチェーンでの資金調達が活発化すると予想する。
その結果、イーサリアム(ETH)、ソラナ(SOL)、バイナンスコイン(BNB)といった主要ネットワークの価値が押し上げられると分析している。
グレースケールは以前から、イーサリアム、ソラナ、BNBチェーンをトークン化資産やステーブルコイン、分散型金融(DeFi)の主要基盤として高く評価してきた。
新たな規則案が承認されれば、機関投資家からの資金流入が加速し、これらのブロックチェーンの需要がさらに高まるとみられている。
