プーチン大統領の経済顧問マクシム・オレシュキン氏は4日、暗号資産(仮想通貨)のマイニングがロシアの国際収支統計に反映されるべきだとの見解を明らかにした。
世界第2位のマイニング規模
ロシア政府は、マイニングを国家の輸出として位置づけ、デジタル資産を国家経済に本格的に組み込もうとしている。方針の背景には、マイニングがロシア経済にもたらす実質的な利益がある。
オレシュキン氏は、ビットコイン(BTC)などの仮想通貨は物理的に国境を越えないものの、経済的には国外への輸出と同等の効果を持つと指摘。
ロシアは現在、「マイニングという新たな、過小評価された輸出品目を獲得した」と述べた。
業界データによると、ロシアは世界のハッシュレートの約16%を占めており、米国に次ぐ世界第2位のビットコインマイニング大国となっている。
ロシア産業マイニング協会のセルゲイ・ベズデロフ会長は、23年の国内ビットコイン生産量が約5万5000BTCに達したことを明らかにした。
24年は半減期の影響により、生産量は約3万5000BTCに減少する見通しだが、依然として経済的価値は高い。
ロシアのマイニング企業51ASICの共同創設者によれば、日次のマイニング収益は約1290万ドルに上るという。
制裁と経済への統合
オレシュキン氏は、仮想通貨をマネーサプライの一形態と位置づけ、ロシア企業が輸入代金の支払いに利用していることから、為替市場や経済統計において無視できない存在になっていると述べた。
ロシア政府は、国際的な経済制裁の影響を受け、仮想通貨の実用を後押ししている。
従来の国際決済手段が制限されるなか、ビットコインなどの活用が拡大しており、24年には産業マイニングを合法化。最大25%の法人税率を含む規制枠組みも整備した。
今後は、関連企業における仮想通貨の税金への対応も重要な課題となる。
ブロックチェーンコンサルティング企業の幹部は、ロシア国内のマイニングインフラ投資が13億ドルを超える可能性があると指摘している。
オレシュキン氏の発言は、デジタル資産の生産を国家の主要経済活動として正式に位置づける、ロシア政府の戦略的な方針を反映したものとみられる。
