ロシア中央銀行のナビウリナ総裁は21日、ビットコイン(BTC)マイニングがルーブル相場を支える要因の一つになっているとの見解を示した。
一方で、業界の大部分が依然としてグレーゾーンにあるため、その具体的な影響度を数値化することは現時点では困難だと認めた。
これは、違法または準合法的なマイニング事業が相当数存在している現状を指す。
ロシア政府は最近、電力余剰のある地域でのマイニング事業を推奨しており、登録業者だけでなく未登録の事業者も含めて急速に拡大している。
経済制裁下で高まる戦略的価値
かつてナビウリナ氏は、民間の暗号資産(仮想通貨)がロシア経済に悪影響を及ぼす可能性があるとして、マイニングや取引の禁止を主張していた。
今回の発言は、そうした強硬姿勢からの転換を示すものといえる。
ロシアは現在、世界のビットコインのハッシュレートの約16%を占めているとされ、エネルギー資源を活用した競争力のあるマイニング環境が注目されている。
経済制裁が続く中、仮想通貨は国家の金融主権を維持するための戦略的手段となりつつある。
12月にはロシア大統領補佐官も、仮想通貨に関連する資金フローを過小評価することがルーブル相場の予測を誤らせる要因と指摘。
加えて、マイニング産業を新たな輸出品目として、為替市場に無視できない影響力を持つと述べた。
規制と合法化の見通し
ロシア中央銀行は現在、財務省や連邦金融監視局と連携し、仮想通貨の規制整備を進めている。
今後の取引は、主にライセンスを持つ銀行を通じて行われる見通しで、正規の金融システムへの統合と監視強化を目的としている。
すでにVTB銀行やズベルバンクなどからは、仮想通貨関連商品の提供に向けた準備が進められており、中央銀行に対する圧力も強まっている。
USDTなど海外ステーブルコインを使った貿易決済も増加しており、特に「A7A5」と呼ばれるルーブル連動型ステーブルコインは、93億ドル以上の取引実績を持つ。
ロシアは26年までに、マイニングと仮想通貨流通の完全合法化を目指しており、制裁下の資源国が仮想通貨をどのように取り入れていくか、今後も各国の注目が集まっている。
