リップル社、10億XRPをロック解除|大幅遅れは2017年以来

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エスクローからのロック解除を象徴する、ひび割れたXRPコイン

リップル社は9日、総額10億XRPをエスクローからロック解除した

これは、同社が長年続けてきた月初のロック解除という慣行から外れた動きだった。

異例のタイミングでのロック解除

今回のロック解除は、市場レートで約32億8000万ドル相当となる。

リップル社は2017年後半から毎月1日に10億XRPをロック解除してきたが、2025年3月以降、このパターンに変更が加えられていた。

8月1日にはロック解除が行われず、コミュニティ内で憶測が広がっていた。9日には、ブロックチェーン監視サービスWhale Alertにより3件の取引が記録された。

内訳は、5億XRP(約2427億円)が未知のウォレットへ、残りの5億XRPがリップル社関連アドレスへ送金された。これにより、合計10億XRPのロック解除が完了した。

リップル社は通常、ロック解除したXRPをオンデマンド流動性(ODL)サービスや戦略的提携に活用している。

毎月2億〜3億5000万XRPを再展開し、残りは再びロックする。今回のロック解除後、同社のエスクロー残高は約356億XRPとなった。

ロック解除遅延がもたらす市場の不確実性

予定より1週間遅れたロック解除は、市場に不確実性をもたらした。特に、リップル社が事前に説明を行わなかったことが、同社のトークン管理に対する疑念を高めた。

5億XRPが正体不明のウォレットに送金された事実は、非公開の機関投資家向け取引や潜在的な売り圧力に関する見方が広がった。

リップル社のデビッド・シュワルツ最高技術責任者は、エスクローの仕組みの柔軟性を強調したが、タイミングがずれた理由は明かさなかった。

この出来事に先立ち、約3億800万ドル相当のXRPが取引所に送金されるなど、大口保有者の動きも観測されていた。

ロック解除直後、XRP価格は一時1.84%下落したが、週間では16%の上昇を維持しており、市場の底堅さが示された。

今回の件は、2017年以来初めてロック解除が月初スケジュールから大幅にずれた事例となり、今後のリップル社のトークン供給管理に前例が生まれた。

大手暗号資産(仮想通貨)のこうした動きが市場心理に影響するとみられ、投資家が動向を見守っている。

著者: 白石 一颯

仮想通貨・ブロックチェーン分野を中心に、最新ニュースや規制動向、プロジェクト分析などを取材・執筆。国内外の信頼性ある情報源をもとに、読者に正確で有益なコンテンツを届けています。専門性と透明性を重視し、投機に偏らない情報提供を心がけています。