暗号資産(仮想通貨)取引所大手コインベースが支援するBaseは5月28日、メインネットのアップグレードを実施した。
独自の技術スタックで自律性を向上
Baseはイーサリアム(ETH)のレイヤー2ネットワークであり、今回のアップグレードは初となる独自の技術スタックによる独立した更新だ。
これまで依存していた標準的なインフラから脱却し、ネットワークを完全に制御できる独自のクライアントに移行した。
新しい実行クライアントと合意形成クライアントを導入することで、技術的な自律性が大きく向上している。
この変更は、ネットワークのパフォーマンスとセキュリティを強化するものだ。開発チームの報告によると、処理されない空のブロックが1日あたり約200個から2個へと約99%削減された。
また、ストレステストでは1秒間に約5000件の取引を処理する能力が確認されている。
一般のユーザーは、今回のアップグレードに伴う特別な手続きを行う必要はない。トークンの移行やスマートコントラクトの再設定などは不要で、これまでと同じようにアプリケーションを利用できる。
一方で、ネットワークを支えるノード運営者は、新しいクライアントへの移行作業が求められる。
引き出し期間の大幅な短縮を実現
Azul(アズール)と呼ばれる今回の更新の最大の目的は、Baseからイーサリアムへ資産を引き出す際の利便性を高めることだ。
これまではセキュリティを確保するため、引き出しの完了までに7日間の待機期間が設けられていた。複数の証明方式を組み合わせた新しいシステムが導入され、待機期間が大幅に短縮された。
新しいシステムでは、プロトコルレベルでの処理時間が約6時間に短縮されている。2つの異なる証明方式が一致した場合、ユーザーは最短1日で資産の引き出しを完了できるようになった。
万が一、証明方式の間で矛盾が生じた場合は、より分散化された証明が優先される仕組みになっており、安全性が保たれている。
Baseは2026年後半に向けて、さらなる機能拡張を計画している。6月下旬にはパフォーマンス向上に特化した更新が、8月下旬には操作性を高める新機能の追加が予定されている。
これらの継続的な開発を通じて、Baseはオンチェーン金融の主要な拠点となることを目指している。
