金融庁は17日、フィンテック企業JPYCが発行する、円建てステーブルコインの発行を今秋に承認することを明らかにした。
国内で円建てステーブルコインが認可されるのは初めてで、JPYCは8月末までに資金移動業者としての登録を完了する見通しだ。
JPYCの発行モデルと制度の背景
JPYCのステーブルコインは日本円に1対1で連動し、裏付け資産として銀行預金と日本国債(JGB)を保有する。申し込みは銀行振込を通じて行い、発行されたトークンはデジタルウォレットに反映される。
このモデルは、23年に施行された改正資金決済法に基づくもので、発行体には銀行免許、信託会社資格、または資金移動業者としての登録が必要だ。
JPYCは四半期ごとの監査を受け、透明性の高い運用が求められる。
制度導入の目的は、国際送金の効率化と外貨依存の低減にあり、円による直接決済が可能になれば、為替コストや送金遅延の解消が期待される。
JPYCの発行体制と規制方針
金融庁は、価格乖離リスクのあるアルゴリズム型や暗号資産(仮想通貨)担保型ステーブルコインを排除し、法定通貨に裏付けられたモデルのみを承認対象としている。
これは22年のTerraUSD(UST)暴落を踏まえた措置だ。
今回発行されるのはJPYCのみで、金融庁は単独発行体制を維持しつつ市場の動向を注視するとしている。
円建てトークンの登場により、国内のDeFiや貿易決済の新たな展開も期待されている。
