米資産運用会社グレースケールは15日、レポート『2026年デジタル資産の展望』を公表し、トークン化資産市場の急拡大を予測した。
同レポートによると、現在、トークン化資産は世界の株式・債券市場の時価総額に対し、わずか0.01%にとどまっている。
しかしグレースケールは、ブロックチェーン技術の成熟や規制整備の進展を背景に、30年までにこの規模が約1000倍に拡大する可能性があると見ている。
規制環境の変化と市場の成熟
グレースケールが成長を見込む背景には、規制環境の変化もある。同社は、米規制当局の姿勢が近年大きく変化してきた点を指摘する。
業界との協調のもとで明確な指針を示すと同時に、消費者保護にも注力する姿勢が強まっているという。
その転換点となったのが、同社が23年に米証券取引委員会(SEC)を相手取った訴訟での勝訴だ。これにより、現物の暗号資産(仮想通貨)上場取引型金融商品(ETP)に向けた道が開かれた。
さらに24年には、ビットコイン(BTC)およびイーサリアム(ETH)の現物ETPが市場に登場。25年には、ステーブルコインに関する法律「GENIUS法」が米議会で可決されている。
これらの法整備を受けて、ステーブルコインの普及は一段と加速した。流通供給量は16%増加し、2900億ドルを超えている。
恩恵を受けるブロックチェーンと銘柄
市場拡大の恩恵を受けるのは、スマートコントラクトプラットフォームだ。具体的には、イーサリアム、トロン、アバランチなどが主要銘柄として挙げられている。
また、従来の金融とブロックチェーンをつなぐ存在として、チェーンリンク(LINK)の技術も注目されている。資産のトークン化を含む多くのアプリケーションで、中核的な役割を果たしているという。
ソラナ(SOL)については、オンチェーン活動の多様性やユーザー数、取引量の多さが評価され、現時点でのカテゴリーリーダーとして位置づけられた。
こうした中、SECはコモディティベースのETP上場基準を承認。市場アクセスは今後さらに拡大する見通しで、米国の投資家がETPを通じて取り扱える仮想通貨の種類も増えると見られている。
