ブラジル中銀、仮想通貨企業に銀行並み規制を導入

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ブラジルの金融街と仮想通貨規制を象徴するデジタルネットワークの合成画像

ブラジル中央銀行は10日、仮想通貨サービス企業に対する包括的な規制枠組みを完成させた。

決議519号、520号、521号を通じて、仮想通貨企業に銀行と同水準の監督を課す新制度を導入する。

新規制は、ステーブルコイン取引や特定の自己管理型ウォレットからの送金を外国為替業務に分類することが特徴だ。

これにより、これらの取引はブラジルの既存外為規制の対象となる。中銀は公式文書で、この分類について明確に説明している。

包括的な規制枠組みと移行期限

中銀は「仮想資産サービス提供会社(SPSAV)」という新たな事業者区分を創設した

すべてのデジタル資産サービス企業は、2026年2月までに認可を申請しなければならない。新要件を満たさない事業者は、2026年11月までに市場から撤退する必要がある。

この規制措置は、2022年のデジタル資産法(BVAL法14.478号)に基づいている。

同法は仮想通貨の法的枠組みを承認したものの、完全な実施には中銀による補完的規制が必要だった。今回の決議により、4回の公開協議を経て規制の詳細が固まった。

規制の背景には、ブラジルにおける仮想通貨の急速な普及がある。

チェイナリシスのデータによると、同国は世界第5位の仮想通貨市場で、2024年半ばから2025年半ばまでに約3190億ドル(約49兆2660億円)の取引を処理した。

ステーブルコイン規制と資本流出への懸念

中銀が特に注目したのは、ステーブルコインの利用拡大だ。

中銀は「米ドルなどの資産に連動するステーブルコインの利用増加は、しばしば正式な金融システム外での決済フローと結びついている」と指摘した。

規制担当のジルネウ・ビバン理事は「新規則により、詐欺や不正行為、仮想資産市場のマネーロンダリング利用の余地が減少する」と述べた。

資本流出への懸念も、仮想通貨取引を外為業務に分類する決定に影響を与えた。これにより、既存の資本規制メカニズムの下に置かれることになる。

新規制は、未認可プラットフォームを通じた国境を越える取引に10万ドル(約1540万円)の上限を設定した。

一方で中銀は、リスク管理と革新のバランスを取る姿勢を示し、「信頼を育成する」ことを目指すと表明している。

仮想通貨企業には、消費者保護措置、透明性義務、従来の金融機関と同様のマネーロンダリング対策(AML)およびテロ資金供与対策(CFT)への準拠が求められる。

この規制展開は、ビットコイン購入のための190億ドル(約2兆9360億円)規模の国家準備基金(RESBit)を提案する立法提案など、ブラジルにおける仮想通貨への制度的関心の高まりと並行している。

今回の枠組みは、ブラジルが仮想通貨市場を正式な金融システムに統合する取り組みにおける重要な一歩となる。

新興市場の中でも最も進んだ仮想通貨規制を持つ国の一つとして、ブラジルの位置付けが確立された。

著者: 峯 竜也

暗号資産とブロックチェーン技術に特化したジャーナリスト。業界の最新動向や市場分析を発信。技術的な深掘りから初心者向けガイドまで、幅広い読者に向けたコンテンツ制作を得意とする。