ビットワイズのマット・ホーガン最高投資責任者は8日、今後10年で暗号資産(仮想通貨)市場が現在の10倍から20倍に拡大するとの見通しを示した。
同氏の予測は、伝統的な金融資産がブロックチェーン技術に移行するという構造的な変化に基づいている。
機関投資家の本格参入と規制環境の変化
ホーガン氏は、米証券取引委員会のゲーリー・ゲンスラー委員長が言及した68兆ドル規模の資産移行の可能性を引用し、市場の潜在能力を強調した。
ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)を対象としたETFへの資金流入も顕著であり、ビットワイズは25年の流入額が24年の記録を超えると見ている。
こうした動きに伴い、機関投資家向けの金融商品も進化しており、インフラ整備が進む中で市場の成熟が加速している。なかでも注目されているのが、より安定的に市場全体にアクセスできる商品設計だ。
価格変動が大きく、個別銘柄の選定が難しいという課題を背景に、26年までには複数の仮想通貨を組み入れたインデックスファンドの普及が見込まれている。
米国ではステーブルコインに関する立法化や、労働省によるガイダンス改訂も進んでおり、実現すれば確定拠出年金(401k)などの資金が市場に流入する道が開かれる。
さらに、リップル(XRP)など新たなETF承認の動きもあり、参入障壁が下がりつつある。
現実資産のトークン化と市場の将来予測
こうした制度整備に加え、金融市場の構造を大きく変えるとされる新たな動きも出てきている。注目を集めているのが、不動産や債券といった現実資産のトークン化だ。
これらをブロックチェーン上で管理する動きはウォール街の主要金融機関にも広がっており、市場規模は500億ドル超と推計されている。
こうしたトークン化の進展は、金融インフラの効率化にとどまらず、新たな流動性を生み出す手段としても期待されている。
ビットコインの価格についても強気な見通しが示されている。
25年には20万ドルを突破し、29年には100万ドルに達するとの予測も示されている。国家レベルでの保有増や、コインベースのS&P500採用などが材料として挙げられている。
ビットワイズは今後数年を「仮想通貨の黄金時代」と位置づけており、AIとミームコインの融合、関連企業のIPOなどが市場を押し上げる要因になると分析している。
