ビットコイン(BTC)は28日、直近1週間で3.5%上昇した。
背景には、米ドルインデックスの下落やNvidia株の過去最高値更新などがあり、市場にはリスク志向のムードが広がっている。
ドル安とNvidia株高がBTCを後押し
ドルインデックスはこのほど、2022年2月以来の低水準となる97.27まで下落した。この動きは、米連邦準備制度理事会(FRB)による7月の利下げ観測と、低調な住宅・消費者信頼感指数データを受けたものだ。
世界的な基軸通貨であるドルの下落は金融環境を緩和し、市場全体のリスク選好度を高める。
ビットワイズの欧州リサーチ責任者、アンドレ・ドラゴッシュ氏はX(旧ツイッター)で「ドルインデックスは2022年3月以来の最低水準にあり、世界のマネーサプライ増加とビットコインにとって非常に強気な意味合いを持つ」と述べた。
一方、人工知能や新興技術の指標とされるNvidiaの株価は、水曜日に4.33%上昇した。
同株は過去最高値の154.30ドルを更新した。 ビットコインとNvidiaは共に2022年末に底を打ち、以降上昇トレンドにある。
景気後退懸念とミームコイン市場への影響
債券市場もまた、景気後退の可能性を示唆している。米国2年債利回りは3.76%まで低下し、10年債利回りとの差が拡大するイールドカーブのスティープ化が進行した。
歴史的に、この現象は景気後退の始まりと関連付けられる。さらに、米国の消費者信頼感指数は前月から5.4ポイント低下した。 期待指数は景気後退の兆候とされる80を大きく下回り、69まで落ち込んだ。
これらの経済指標を受け、市場ではFRBによる早期利下げへの期待が高まっている。CMEのFedWatchツールによると、トレーダーは7月の利下げを織り込み始めた。 年内に合計60ベーシスポイントの利下げを見込んでいる。
こうしたマクロ経済環境の変化は、主要な暗号資産(仮想通貨)に影響する。同時に、投資家心理の改善が追い風となるミームコイン市場へも波及する可能性がある。
ビットコイン連動型の新興ミームコイン登場
ビットコインの価格上昇に連動したユニークな報酬構造を備えたミームコインBTC Bull Token(BTCBULL)が、市場関係者の間で話題となっている。
このプロジェクトはイーサリアム(ETH)チェーン上に構築されており、「究極のビットコインミームコイン」を掲げているのが特徴だ。
ホワイトペーパーによると、BTC価格が12万5000ドルや17万5000ドルといった特定のマイルストーンに到達するたびに、トークンのバーン(焼却)とBTC保有者へのエアドロップが行われるという。
この設計は、ビットコインの価格上昇に対して一種のレバレッジ効果を提供する仕組みとして注目されている。
現在進行中の先行トークン販売ではこれまでに総額750万ドル以上を調達した。
ビットコインの象徴的な存在感とミームカルチャーが融合したBTC Bull Tokenは、市場に新たなトレンドを生み出す可能性を秘めており、今後の動向が注目されている。