韓国銀行、ビットコインを外貨準備資産に含める可能性を否定

韓国の中央銀行である韓国銀行（Bank of Korea、BOK）は17日、ビットコイン（BTC）を外貨準備資産に含める可能性を正式に否定した。

この決定は、国会の企画財政委員会のメンバーからの問い合わせに対する回答として示されたもので、韓国の活発な暗号資産（仮想通貨）エコシステムにもかかわらず、中央銀行が仮想通貨に対して慎重なアプローチを取っていることを浮き彫りにした。

韓国銀行は、ビットコインの著しい価格変動性を決定の主な理由として挙げている。

こうした変動性は取引コストを大幅に増加させ、準備金管理に重大なリスクをもたらす可能性があると強調した。

国際通貨基金（IMF）基準に適合しないビットコイン

韓国銀行によると、ビットコインは国際通貨基金（IMF）の外貨準備管理基準を満たしていないという。

IMFの基準では、外貨準備資産は流動性と市場安定性を維持し、投資適格以上の信用格付けを持つことが求められている。

ビットコインの価格変動は極めて激しく、現金への換金時に取引コストやリスクが増大する可能性があるため、準備金管理には不向きだと韓国銀行は判断した。

このような特性は、中央銀行が外貨準備の管理において重視する安定性と信頼性の原則と相反するものだ。

韓国銀行の決定は、仮想通貨に対する世界的な中央銀行の慎重な姿勢を反映している。

仮想通貨の人気が高まっているにもかかわらず、多くの中央銀行は関連するリスクを理由に外貨準備への組み入れを避けている。

一方で、米国やエルサルバドルなどの一部の国々はビットコインや他の仮想通貨を経済戦略に統合することに関心を示している。

しかし韓国にとっては、仮想通貨のリスクの高さが準備資産としての潜在的利益を上回ると判断されたようだ。

韓国銀行はビットコインに対して慎重な姿勢を維持する一方で、韓国政府は広範な仮想通貨規制を検討している。

これには機関投資家のアクセス可能性やステーブルコインの監視が含まれ、デジタル資産に対する複雑で発展的な姿勢を示している。

韓国は厳格な仮想通貨規制を持ちながらも、徐々に一部の制限を緩和してきた。

しかし、この慎重なアプローチは中央銀行の政策にも及んでおり、ビットコインのような変動の激しい資産への多様化よりも安定性が優先されている。

この決定は、アジア地域の他の国々にも影響を与え、外貨準備管理における従来の金融商品の重要性を再確認する可能性がある。