イーサリアム(Ethereum)共同創設者のヴィタリック・ブテリン氏は1月28日、予測市場での独自の収益戦略を明らかにした。
「反狂気モード」で市場の過熱に逆張り
ブテリン氏はForesight Newsとのインタビューで、2025年に予測市場プラットフォーム「Polymarket(ポリマーケット)」を利用し、7万ドル(約1080万円)の利益を得たと語った。
同氏はこれを「反狂気モード」と呼び、市場の非合理的な熱狂に逆らう戦略をとったという。
この利益を生み出すために投じた元手は約44万ドル(約6780万円)で、リターンは約16%に達した。
同氏は、参加者がパニックや過度な期待に巻き込まれている市場を特定し、ありそうもない結果に対して反対のポジションを取った。
具体的な例として、ドナルド・トランプ氏がノーベル平和賞を受賞するという予想や、経済パニック時に米ドルが1年以内に崩壊するという極端な予測に対して反対票を投じたことを挙げた。
同氏は主に、感情的な反応が起きやすい政治や技術分野に注目している。
投資家の中には、長期的な視点でアルトコインおすすめ銘柄を探す動きも見られる。
予測市場の急成長と社会的意義への懸念
2025年は予測市場の利用が急増し、Polymarketのアプリインストール数は1年間で1200%増加した。予測プラットフォーム全体の週間取引高も、5億ドル(約770億円)から60億ドル(約9240億円)近くまで拡大している。
一方でブテリン氏は、現在の市場構造に対して懸念も示している。
特に、ビットコイン(BTC)の1時間ごとの価格変動やスポーツの試合結果といった短期的な賭けに焦点が当たっている現状を批判した。
同氏は、こうした短期的な予測は長期的な社会的意義が薄いと指摘する。
予測市場は本来、エリートに頼らずに参加者が信念に金銭的な責任を持つことで、正確な情報を導き出す「社会的認識技術」として機能すべきだと主張した。
ブロックチェーン技術の今後の展望
ブテリン氏は自身の取引戦略以外にも、ブロックチェーン技術の優先事項について言及した。分散型ソーシャルネットワーキングや、単純なトークン投票を超えた「よりスマートな」DAO(分散型自律組織)の開発が重要だとしている。
現在のDAOの仕組みでは、真実に基づいて投票しても多数派に反対すれば損失を被る可能性があると指摘した。
そのため、予測市場がガバナンスを決定する「フータキー」のような、長期的インセンティブを持つ仕組みの導入を提唱している。市場参加者は、こうした技術革新がイーサリアムの価格にどう影響するか注視している。
