米現物ビットコインETFは20日、5億2300万ドルの純流出を記録し、現物イーサリアムETFも4億2230万ドルの資金引き揚げとなった。
両資産クラス合計の1日流出額は約9億4500万ドルに達し、機関投資家のリスク回避姿勢が鮮明となった。
この大規模流出は3日連続の資金引き揚げの一環として発生し、マクロ経済の不確実性と金利見通しの変化が投資家心理に大きな影響を与えている。
フィデリティとグレイスケールが流出を主導
ビットコインETFでは、フィデリティのFBTCが2億4690万ドルの流出で最大となり、グレイスケールのGBTCが1億1553万ドルの資金引き揚げを記録した。
一方、ブラックロックのIBITは資金移動がなく、市場全体の売り圧力の中でも保有が安定していることを示した。
この結果は、投資家がETF間で選択的な資金移動を行っていることを示唆している。
イーサリアムETFでは、フィデリティのFETHが1億5632万ドルで最大の流出となった。
グレイスケールのETHEも1億2200万ドル、グレイスケール・ミニ・イーサリアム・トラストが8850万ドルの流出を記録した。
機関投資家のポートフォリオ再編が加速
今回の流出は、短期的な金利見通しとインフレ懸念が投資家をリスク資産から遠ざける要因となっている。
仮想通貨アナリストは、連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策に対する慎重な姿勢が、機関投資家のリスク回避行動を促していると分析している。
この機関投資家の動きは、暗号資産(仮想通貨)市場全体の価格調整と同期している。
ビットコイン(BTC)は週間ベースで8.3%、イーサリアム(ETH)は10.83%の下落を記録し、市場の不安定さが浮き彫りとなった。
売り圧力は利益確定の動きも含んでいるとみられ、イーサリアムは流出発生前の8営業日で37億ドルの資金流入を記録していた。
これは機関投資家がいかに迅速にポートフォリオを再構成しているかを物語っている。
今後の市場動向は、マクロ経済環境の変化と政策決定に大きく左右される状況が続くと予想される。
