UAE、デジタルディルハムで初の政府間決済を完了|2分で処理

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UAEのデジタルディルハムによる政府間決済を象徴する未来的なブロックチェーンネットワークとドバイのスカイライン

アラブ首長国連邦(UAE)は11日、中央銀行デジタル通貨(CBDC)であるデジタルディルハムを使った初の政府間取引を完了した。

財務省とドバイ財務局の公式声明によると、取引はmBridgeクロスボーダー決済プラットフォームを通じて処理され、2分以内に決済された。

2分で完了した政府間決済の技術的意義

UAE中央銀行(CBUAE)は2025年3月にデジタルディルハム計画を初めて公表し、2025年第4四半期の導入開始を目標としていた。

今回の取引は、その技術的な準備段階における重要な前進となる。ドバイ財務局の中央会計部門のエグゼクティブディレクター、アハメド・アリ・メフタ氏は、この試験運用が技術面と運用面での準備状況を検証するものだったと説明した

実際、UAEは2024年1月にもmBridgeプラットフォームを通じてデジタルディルハムによる初のクロスボーダー決済を完了している。

この時は中国人民銀行、香港金融管理局、タイ中央銀行と共同で実施され、国際決済銀行イノベーションハブの下で中国への直接送金が行われた。

金融インフラ変革プログラムの中核施策

この取引は、CBUAEの金融インフラ変革(FIT)プログラムの下で開始されたデジタルディルハムパイロットフェーズの一環だ。

同プログラムは、デジタル決済の普及を加速し、世界的な金融ハブとしてのUAEの地位を強化することを目指している。

CBUAE総裁のハレド・モハメド・バラマ氏は、このパイロットを「UAEのデジタル変革における質的なマイルストーン」と表現した。

バラマ氏は「国家決済システムの進歩、金融安定性の強化、金融エコシステムの向上、金融犯罪対策における世界的リーダーシップの確立に対する我々のコミットメントを示すものだ」と述べた。

さらに「ブロックチェーン基盤と最先端機能を備えたデジタルディルハムは、金融安定性、包摂性、強靭性、金融犯罪対策を大幅に向上させると期待される」と強調した。

2025年7月の政策文書によると、導入は段階的なアプローチを取り、当初は決済関連機能のみに限定される。

これは商業銀行の預金や貯蓄商品と競合するのではなく、補完することを意図した慎重な戦略だ。

支持者は、CBDCが決済効率を高め、金融サービスへのアクセスを拡大できると主張する一方、批判的な意見はプライバシーや銀行の安定性に対する潜在的リスクを警告し続けている。

UAEが確立した規制枠組みでは、ステーブルコインを高品質資産で裏付けることが求められており、この透明性が投資家を引き付け、採用を促進している。

国際相互運用性と中小企業支援を視野に

今回の取引はmBridgeを通じて実行された。mBridgeはCBUAEが開発した政府決済プラットフォームで、中央銀行デジタル通貨を使った決済を可能にする。

デジタルディルハムシステムと統合されており、仲介者なしで政府支払いの発行、受領、決済を直接行える。

UAEは、この政府間取引を以前のクロスボーダーパイロットと結び付けることで、デジタル通貨の着実な発展軌道を示している。国際的な概念実証から公的財政での運用まで、段階的な進展が見て取れる。

デジタルディルハムは他国のデジタル通貨との相互運用性を考慮して設計されており、中小企業がより効率的に国際貿易に参加できるようになる。

UAEはデジタルディルハムの本格導入前に積極的な規制の明確化を確立しており、法定通貨としての地位とコンプライアンスを保証することで、企業や投資家の不確実性を軽減している。

これにより、UAEは世界のCBDC競争において先行者利益を得ている。

著者: 峯 竜也

暗号資産とブロックチェーン技術に特化したジャーナリスト。業界の最新動向や市場分析を発信。技術的な深掘りから初心者向けガイドまで、幅広い読者に向けたコンテンツ制作を得意とする。