Canary Capital Groupが提案する「Canary TRUMP Coin ETF」は7日から8日にかけて、米国証券預託振替機構(DTCC)のプラットフォームに上場した。
ティッカーシンボル「TRPC」で掲載されたこのETFは、ドナルド・トランプ米大統領に触発されたソラナ(SOL)基盤のミームコイン「TRUMPトークン」の価格を追跡する。
Canary Capital Groupは2025年8月26日、米証券取引委員会(SEC)にS-1登録届出書を提出していた。
このETFは、現物の暗号資産(仮想通貨)ETFとして構成されており、機関投資家が仮想通貨を直接保管することなく、TRUMPトークンへのエクスポージャーを得ることを目的としている。
政治的ミームコインが金融市場へ
基となるTRUMPトークンは2025年1月の最高値から約80%下落するなど、大きな価格変動を経験しているが、現在の時価総額は約19億ドル(約2,907億円)を維持している。
今回のDTCCへの上場は、政治的ミームコインがインターネットのサブカルチャーから、規制された金融商品へと移行しつつある現状を浮き彫りにした。
先行するドージコイン(DOGE)のETFは、取引初日に1,800万ドル(約27億5,400万円)の取引量を記録するなど、この種の商品に対する旺盛な需要を示している。
DTCCへの上場発表後、TRUMPトークンは24時間で取引量が58%急増し、価格も4.64%上昇して9.63ドル(約1,473円)に達した。
この価格上昇は、市場の期待感の表れと見ることができる。
規制当局の承認が最大の焦点
しかし、DTCCへの上場は市場投入に向けた手続き上の一歩に過ぎず、SECによる規制上の承認を保証するものではない。
SECはこれまで、ソラナやリップル(XRP)を含むアルトコインETFの決定を、流動性や保管、市場操作への懸念から2025年10月まで延期している。
TRUMPトークンには規制された先物市場が存在しないことも、現物ETF承認の大きな障害となる可能性がある。
さらに、SECが最近ミームコインを非証券として再分類したことで、直接的な監督が緩和され、承認プロセスに有利に働く可能性も指摘される。
このETFが持つ政治的な性質は、審査をさらに複雑にしている。
ブルームバーグのアナリストは、ソラナやXRPといった従来型の仮想通貨ETFの承認確率を95%と見積もる一方、このトランプコインETFの承認確率については、その特殊性から具体的な数値を提示していない。
