トヨタブロックチェーンラボとアバランチはこのほど、自律走行ロボタクシーのフリートなどを管理するオンチェーンインフラを共同開発していると明らかにした。
このプロジェクトは、モビリティオーケストレーションネットワーク(MON)と名付けられたプロトタイプを公表。
車両の決済、所有権、トレーサビリティをプログラム可能で検証可能、かつ相互運用可能なものにすることを目指している。
Avalanche and Toyota Blockchain Lab are planning the infrastructure for onchain mobility and maybe even robotaxi fleets.https://t.co/BDt6U0k4ZE pic.twitter.com/Y7t3c96D3P
— Avalanche🔺 (@avax) September 2, 2025
モビリティのためのブロックチェーン層
MONはモビリティのためのブロックチェーン層として機能し、自動車メーカーから規制当局、エンドユーザーまで、運輸セクターの多様な参加者を結びつける。共有された信頼と検証システムを通じて、業界全体の連携を図る。
トヨタの技術文書によると、MONはデータの断片的な所有権、標準化の欠如、業界横断的な協力における非効率性といった、モビリティシステムが抱える主要な課題に対処するために設計された。プロトタイプは4つの中核コンポーネントで構成される。
具体的には、取引記録の分散型基盤となるアバランチ、システム間の権限を管理するデータアクセス・制御層、決済や保険などのユースケースを可能にするモビリティサービス層、そしてユーザー向けアプリケーションを接続するインターフェース層である。
アバランチ採用の背景と市場機会
MONの開発は、自動車関連フィンテック市場の成長を背景に進められており、同市場は2031年までに1120億ドルを超えると予測されている。
MONは、データの断片的な所有権や標準化の欠如といった業界の非効率性を解消することを目指す。導入が進めば、従来数日かかっていたプロセスを数時間〜数分に短縮できる可能性がある。
アバランチが基盤技術に選ばれたのは、1秒未満のファイナリティ、高い処理能力、速度を犠牲にせずに専用チェーンを構築できる柔軟性など、アルトコイン基盤としての技術的な強みが評価されたためだ。
Ava Labs日本代表のロイ・ヒラタ氏は、ロボタクシーを「ネットワークにおける有望な新興ユースケース」と位置づけた。
同氏は、投資家がブロックチェーンを通じて資金を調達し、車両を追跡できることで、オンチェーン上に新たなビジネスモデルを構築できると述べている。
プロジェクトは初期資金として約1080万ドルを確保しており、単なる実証実験にとどまらない。
MONは車両の使用状況、保険金請求、カーボンクレジットなどの情報を検証可能にし、ライドシェアやEV充電インフラのスマートコントラクト実装も視野に入れる。
このような先進的なプロジェクトは、仮想通貨投資の新たな対象としても注目が殺到。
将来的には、ロボタクシーだけでなく、MaaSや車両ID管理、国境を超えた輸送の最適化など、幅広い応用が期待されている。
