金融インフラ大手のStrip(ストライプ)は9月30日、企業が独自のステーブルコインを発行できる新プラットフォーム「Open Issuance」を発表した。
このサービスにより、企業は技術的な専門知識がほとんどなくても、自社ブランドのステーブルコインを迅速に立ち上げることが可能になる。
誰でもステーブルコイン発行者に、ストライプが新基盤を提供
ストライプが発表した「Open Issuance」は、企業が独自のステーブルコインを数行のコードで作成し、管理できる画期的なプラットフォームである。同社の公式ブログによると、このサービスを利用することで「わずか数日でステーブルコインを立ち上げることが可能」になるという。
このプラットフォームの開発は、ストライプが2025年初頭に買収したBridge社が担当している。Bridge社は「ステーブルコイン編成の主要プラットフォーム」と位置付けられており、準備金の管理、セキュリティ、その他の重要なインフラを担うことで、発行企業の負担を大幅に軽減する。
この動きは、米国の規制要件に対応する一環とみられる。報道によると、ストライプはステーブルコイン事業のコンプライアンスを確保するため、連邦銀行免許の取得を申請している模様だ。
このプラットフォームは、これまで技術的な障壁が高かったステーブルコインの発行を、より多くの企業に開放することを目指している。
規制整備と市場拡大が後押し、大手金融の参入続く
ストライプのステーブルコイン事業本格化の背景には、規制環境の整備と市場の需要拡大がある。最近上院を通過した「GENIUS法」は、ステーブルコインを法的に認めるだけでなく、消費者保護と金融の安定を目的とした厳格な基準を課している。
これにより、すべてのステーブルコインは高品質な準備金によって1対1で完全に裏付けされることが義務付けられ、金融機関や新規参入者にとって明確な事業指針が示された。
また、越境電子商取引市場の急成長も大きな要因だ。ストライプによると、この市場は2023年の2.8兆ドル(約414兆円)から、2032年までに16.4兆ドル(約2,427兆円)へと6倍近くに拡大すると予測されている。不安定な通貨や高額な為替手数料といった課題を解決する手段として、ステーブルコインへの期待は高まっている。
市場ではすでに、リップル(XRP)のRLUSDやJPモルガンのJPMD、ペイパルのPYUSD、サークルのUSDCといった大手によるステーブルコインが実用化されている。また、最近では高速かつ低コストな取引を特徴とするソラナ(SOL)ブロックチェーン上でのステーブルコイン発行も増加している。
ストライプは9月初旬に、101カ国の企業がドル建てのステーブルコイン残高を保有できる「Stablecoin Financial Accounts」を発表しており、「Open Issuance」はこの基盤をさらに発展させるものだ。現在は一部の企業向けにプレビュー版が提供されており、ウェイティングリストへの登録を受け付けている。
