フランスの大手銀行ソシエテ・ジェネラルのデジタル資産部門は15日、独自の米ドルステーブルコインを暗号資産(仮想通貨)ウォレットのメタマスクに統合した。
欧州規制に準拠したステーブルコインの展開
ソシエテ・ジェネラルのデジタル資産子会社であるSG-FORGEは、ブロックチェーン開発企業のコンセンシスと提携を結んだ。
同社が発行する米ドルステーブルコイン「USD CoinVertible(USDCV)」を、メタマスクのウォレット内で直接利用できるようにする。
USDCVは、欧州連合(EU)の包括的な仮想通貨規制であるMiCAに準拠して設計されている。
USDCVは2025年にイーサリアム(ETH)とソラナ(SOL)のブロックチェーン上で発行が開始された。
フランスの規制当局から電子マネーライセンスを取得しており、現金準備金によって1対1で完全に裏付けられている。
準備金の管理は大手金融機関が担い、担保の状況は毎日一般に向けて公開される仕組みだ。
15日時点で、市場には約2630万USDCVが流通している。1USDCVは1ドルと交換可能だ。同社は2023年にもユーロ連動型のステーブルコインを発行している。
メタマスク統合による利便性の向上と今後の展望
今回の統合を機に、3000万人以上のユーザーを抱えるメタマスクのモバイル版およびウェブ版で、USDCVの取り扱いが大幅に簡略化される。
ユーザーはウォレット内で直接USDCVを保管したり、送受信したりすることが可能だ。
さらに、分散型金融(DeFi)プロトコルでの運用や、ガス代と呼ばれるネットワーク手数料の支払いにも利用できる。
また、外部サービスを経由して、法定通貨とUSDCVの交換もスムーズに行えるようになる。
SG-FORGEのジャン・マルク・ステンジェCEOは、規制に準拠したデジタル資産へのアクセスを拡大する意義を強調した。
オンチェーン上の流動性を高め、伝統的な金融とDeFiのシームレスな連携を目指す構えだ。
ステーブルコイン市場は現在、全体で約3210億ドルの規模に達しており、その大半を米ドル連動型が占めている。
MiCA規制の施行に伴い、透明性と信頼性の高い銀行発行のステーブルコインに対する需要は高まっている。
