米フィンテック企業のリップルは20日、2026年の市場展望に関するレポートを公開した。
同社のモニカ・ロング社長は、2026年を暗号資産(仮想通貨)の実用化の時代と位置付けている。
これまでの実験的な段階から、世界の金融システムへの本格的な実装へと移行する重要な年になるという。
予測の焦点は個人による短期的な売買ではなく、機関投資家による採用の拡大にある。
特にステーブルコイン、資産のトークン化、カストディ(資産管理)、AIの4分野が変革の鍵を握ると分析した。
ステーブルコインと企業導入の拡大
リップル社のレポートでは、企業間のステーブルコイン決済が年率換算で760億ドルに達したと指摘。2023年初頭の月間1億ドル未満と比較して劇的な増加を見せている。
米国で発行される準拠したステーブルコインが、金融のバックボーンになると予測している。同社も独自ステーブルコインのRipple USD(RLUSD)を展開し、この流れを後押しする構えだ。
また、2026年末までに企業のバランスシート上のデジタル資産が1兆ドルを超えると予測。
フォーチュン500企業の約半数が、正式なブロックチェーン戦略を導入する見通しだという。
こうした背景から、仮想通貨長期保有の重要性が再認識されている。
規制の進展と市場の反応
この変革を支える要因として、規制環境の整備が挙げられている。
特に米国の法整備が進むことで、資本市場の決済の5〜10%がオンチェーンに移行すると見込んでいる。
ブロックチェーンとAIの融合も重要な要素だ。
スマートコントラクトが24時間体制で流動性を管理し、業務の自動化が進むことで市場の効率性が向上すると説明している。市場ではAI仮想通貨への関心も高まりつつある。
一方、市場の反応は慎重な姿勢を見せている。
発表後、同社の発行する仮想通貨XRPの価格は一時3%下落し、1.90ドルとなった。長期的展望への期待と短期的な価格変動の間には乖離が見られる。
