米上場企業ストラテジーのフォン・リーCEOは29日、保有するビットコイン(BTC)の売却について「極めて限定的な状況に限る」との条件を示した。
売却検討の具体的な条件
リー氏は、ビットコインの売却を検討するのは、株価が修正純資産価値(mNAV)を下回り、かつ新たな資金調達へのアクセスが失われた場合に限ると語った。
同社は現在、64万9870BTCを保有しており、その評価額は593億3000万ドルに上る。
リー氏は、この売却措置が日常的な財務管理の一部ではなく、極度の重圧下における「バックアップ」であると強調した。
この発言は、長期的な保有方針が変わらないことを投資家に再確認させる狙いがある。企業のこうした断固とした姿勢は、暗号資産(仮想通貨)を長期保有する個人投資家にも与えるものといえる。
ビジネスモデルと市場への影響
ストラテジーのビジネスモデルは、純資産価値に対する株価のプレミアムを維持することに重点を置いている。
同社はこのプレミアムを活用して株式による資金調達を行い、その資金でさらにビットコインを購入する戦略をとっている。
ビットコインを企業戦略の中核に据える姿勢は、旧社名マイクロストラテジーからの社名変更にも反映されている。
一方で、25年に償還を迎える優先株の支払いや、市場環境の変化による流動性リスクといった課題も浮上している。
万が一、株価プレミアムが消失し、株式による資金調達が著しく希薄化した場合、財務義務を果たすためにビットコインの売却を検討せざるを得ない。
市場の変動は、同社の評価額とビットコイン価格の双方にとって重要なリスク要因だ。
市場環境が悪化すればビットコインの下落リスクもあるため、慎重な判断が求められる局面といえる。
