カザフスタン中央銀行は6日、金・外貨準備高の一部を暗号資産(仮想通貨)関連資産に割り当てる計画を発表した。
仮想通貨関連資産への資金投入計画
ティムール・スレイメノフ総裁は、最大3億5000万ドル(約553億円)を仮想通貨に焦点を当てたポートフォリオに充てると説明した。
この資金は、2026年2月時点で約694億ドル(約10兆9652億円)に上る準備高の一部から拠出される。
運用は国家投資公社(NIC)を通じて行われる。対象となるのは、仮想通貨やデジタル資産に関わるハイテク企業の株式、インデックスファンド、ヘッジファンド、ETF(上場投資信託)などだ。
市場の動向に連動する金融商品も含まれる。これら仮想通貨関連株への投資は、市場の成長を取り込む狙いがある。
リスク管理と資産保全を優先するため、仮想通貨の直接的な大規模購入は行わない方針を示している。
アリヤ・モルダベコワ副総裁によると、対象となる金融商品や企業のリストを確定させた後、4月または5月に運用を開始する予定だ。
すでに中央預託機関には専用の口座が開設されている。この動きは、ビットコインなどの主要銘柄の市場にも影響を与える可能性がある。
国家戦略としてのデジタル金融推進
今回の決定は、カザフスタンのデジタル金融への戦略的な移行を反映したものだ。
スレイメノフ総裁は、世界的な機関投資家や中央銀行による仮想通貨関連資産の採用が進む中、傍観者であってはならないと強調した。
準備高の約0.5パーセントを割り当てることで、低リスクでの市場参入を図る。
カザフスタンは、中国が2021年に仮想通貨のマイニング(採掘)を禁止して以降、主要なマイニング拠点として成長してきた。
仮想通貨取引所の認可や、国内の銀行による仮想通貨対応カードの発行など、規制環境の整備も着実に進んでいる。国内では仮想通貨買い方を学ぶ市民も増えつつある。
カシムジョマルト・トカエフ大統領は、国家戦略として仮想通貨準備金の構築を推進している。
将来的には、押収されたデジタル資産やマイニング収益を活用し、準備金の規模を7億ドル(約1106億円)から10億ドル(約1580億円)に拡大する目標を掲げている。
この慎重なアプローチを通じて、同国はデジタル資産分野のリーダーとしての地位を確立しようとしている。
