米大手金融機関JPモルガンは9日、ソラナ(SOL)の現物ETFが承認された場合でも、初年度の資金流入は限定的にとどまるとの見方を示した。
レポートによると、同社のアナリストチームは、ソラナ現物ETFへの資金流入額を約15億ドルと予測。
これは、見込まれているイーサリアム(ETH)関連ETFの流入額105億ドルの約7分の1に相当する。
同社は、ソラナが急速に台頭している点を評価しつつも、イーサリアムに比べて市場での受容度や認知度、流動性の面で依然として課題があると指摘している。
ソラナETF、限定的な資金流入予測
同社はこの予測について、現在の市場環境を考慮すると楽観的な数字であると述べている。
米証券取引委員会(SEC)は、5件の主要なソラナETF申請に対し、10月16日を審査期限として設定している。この報道を受け、ソラナの価格は9日に5%下落し、SECの決定を前にした市場の懐疑的な見方が反映された。
比較対象として、2025年7月に設定されたREXオスプレイ・ソラナETFの資金流入額は3億5000万ドルにとどまった。一方、イーサリアムETFは最初の3カ月で23億ドルを集めている。
また、ソラナ信託型商品グレイスケール・ソラナ・トラスト(GSOL)の純資産価値に対するプレミアムが、2024年の750%超からほぼゼロまで急落したことも指摘された。
この傾向はビットコインETFやイーサリアムETF承認前に見られた現象であり、期待される需要がすでに市場価格に織り込まれている可能性を示している。
機関投資家の需要減退を示す3つの要因
JPモルガンは、ソラナETFの普及を妨げる主な要因として3点を挙げた。
第一に、ネットワークのファンダメンタルズの弱さである。アクティブアドレス数の減少や、ミームコインが中心の投機的な取引が、長期的なインフラ資産としての信頼性を損なっているという。
第二に、多様な仮想通貨商品との激しい競争が挙げられる。S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスのデジタル・マーケッツ50指数ファンドなど、機関投資家は単一資産への集中よりもワンストップで多様な資産にアクセスできる商品を好む傾向が強まっている。
第三の要因は、ビットコインとイーサリアムのETFが相次いで登場したことによる投資家疲れだ。イーサリアムと比較してDeFiの預かり資産総額が小さいことや、多くのソラナETF案にステーキング機能がないことも、利回りを求める層にとっては魅力が薄れる要因となる。
シカゴ・マーカンタイル取引所のソラナ先物からも、機関投資家の需要が弱いことがうかがえる。
規制緩和も楽観視できず
2025年9月にSECが導入した現物コモディティETFの包括的な上場基準は、ソラナなど他の仮想通貨ETFの承認プロセスを加速させた。しかしJPモルガンは、こうした楽観論はすでに価格に反映されていると警告する。
ブルームバーグ・インテリジェンスなどのアナリストは、長期的な成長は単一資産のETFよりも、複数の銘柄を組み合わせたバスケット型や指数連動型の商品が中心になると予測している。
JPモルガンは、ネットワーク活動の低下や個人からの関心の薄れを理由に、15億ドルという予測すら過大評価である可能性に言及。これは、仮想通貨市場が投機的な局面から、機関投資家向けの分散型商品が重視される成熟期へと移行していることを示している。
