米暗号資産(仮想通貨)取引所大手のコインベースは20日、米国市場向けに新たなローンサービスの提供を開始した。
今回のサービスでは、ユーザーは保有するイーサリアム(ETH)を担保として預け入れることで、売却することなくステーブルコインのUSDCを借り入れることができる。
借入限度額は最大で100万ドルに設定されており、ニューヨーク州を除く米国の多くの地域で利用が可能だ。
このローンサービスは、コインベースが開発したブロックチェーンのBase上で運用され、DeFiプロトコル「Morpho」の技術を活用している。
従来の金融サービスと分散型金融の技術を融合させることで、透明性の高い融資モデルを実現している。
オンチェーン融資市場の拡大と仕組み
この仮想通貨担保ローンの提供は、コインベースが進めるオンチェーンサービス拡大戦略の一環とされる。
同社によると、オンチェーンでの融資市場はすでに12億5000万ドル以上の融資を実行しており、急速に成長している分野だ。
現在、約1万3500の仮想通貨ウォレットに対して8億1000万ドルの融資残高があるという。
If you believe in somΞTHing, this one's for you.
ETH-backed loans are here.
You can borrow USDC against your Ethereum, unlocking liquidity without selling.
Available now in the U.S. (ex. NY). pic.twitter.com/eOvJ2BWPfr
— Coinbase 🛡️ (@coinbase) November 20, 2025
ユーザーにとっての利点は、資産を手放さずに流動性を確保できる点にあり、市場の状況に応じた変動金利が適用される。
また、コインベースは将来的に、ステーキングされたイーサリアム(cbETH)など、他の資産も担保として利用できるようにする計画を明らかにしている。
これにより、投資家は運用の幅をさらに広げることが可能になるだろう。
業界の健全化と今後の展望
今回のローンチは、仮想通貨業界全体がより安全な担保付き融資へとシフトしている流れを反映している。
2022年の市場混乱を経て、無担保融資のリスクが浮き彫りになり、より堅実なモデルが求められるようになった。
市場データによると、担保付き融資市場は2025年第3四半期に記録的な735億9000万ドルに到達。コインベースはこの需要に応えるため、規制に準拠した形でのサービス提供を強化している。
同社は、隠れた手数料のない競争力のある金利をアピールしており、従来の金融機関との提携も進行中だ。
この動きは、単なる取引所から総合的な金融サービスプラットフォームへの進化を示唆し、今後の仮想通貨投資の可能性を広げるものとして注目される。
