コインベースCEO、ダボス会議で「ビットコイン本位制」到来示唆

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ダボス会議でビットコイン本位制を宣言するコインベースCEOと雪山

暗号資産(仮想通貨)取引所大手コインベースのブライアン・アームストロングCEOは21日、ビットコイン(BTC)を軸にした新たな金融システムの到来に言及した。

同氏の発言は、スイスで開催された世界経済フォーラム(ダボス会議)で行われたものだ。

現在進行中の金融情勢の変化を「ビットコイン本位制」の誕生と表現し、世界的な注目を集めた。

中央銀行総裁との議論とビットコインの独立性

アームストロング氏は「岐路に立つ仮想通貨」と題されたパネルディスカッションに登壇し、フランス銀行のフランソワ・ビルロワドガロー総裁と意見を交わした

ビルロワドガロー氏が「民間のビットコイン発行者よりも、民主的な権限を持つ中央銀行を選好する」と述べたのに対し、アームストロング氏はビットコインの特異性を強調して反論した。

同氏は「ビットコインは国や企業、個人によって管理されていない」と指摘し、「プロトコルであり、実際には発行者が存在しない」と述べた。

これは、かつて金融に関する真剣な議論からビットコインが排除されていたダボス会議において、大きな変化を象徴する発言となった。

また、アームストロング氏は1971年にニクソン大統領が金本位制を撤廃して以来の既存金融システムの歴史が比較的浅いことに触れ、ビットコインを単なる投機対象ではなく「独自の原則に統治された世界的な通貨ネットワーク」と位置付けた。

この議論の背景には、ヘッジファンド界の重鎮レイ・ダリオ氏が指摘するような、中央銀行の準備金管理や債務増大による既存の通貨秩序への懸念がある。

銀行によるロビー活動と規制への懸念

議論の裏側では、伝統的な金融業界と仮想通貨業界の間で規制を巡る緊張が高まっている。

アームストロング氏は、米国の銀行機関が「競争を阻害するために規制を利用している」と批判。

特に、銀行側が金融リスクへの懸念からではなく、自らのビジネスモデルへの脅威を理由に、仮想通貨企業による顧客への利子提供を妨害しようとしていると主張した。

この対立は、米国議会で審議されているCLARITY法を巡る動きにも影響を与えている。

コインベースは、USDTなどのステーブルコイン保有に対する報酬支払いを制限する条項が含まれたことを受け、同法案への支持を撤回した。

ステーブルコイン関連の収益は同社の第3四半期売上の約2割にあたる3億5500万ドルに達しており、事業戦略上重要な位置を占めている。

一方で、米国政府内ではビットコインへの歩み寄りも見られる。

スコット・ベセント財務長官は以前、押収したビットコインを米国の戦略的準備金に統合する意向を示唆した。

かつては権力者から無視されていたビットコインが、今や国家の枠組みの中で議論される存在へと変化している。

国家による採用が進めば、新たな仮想通貨バブルが到来する可能性もあるだろう。

著者: 松田 明日香

暗号資産投資を2020年に始め、ビットコインやNFT、DeFiなど複数の分野で投資経験を有する。2025年1月にICOBenchに参加し、専門的な暗号資産ライティングを手掛けている。