サークル、量子対策を見据えた「Arc」発表|2026年に稼働予定

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量子攻撃を防ぐUSDCの強固なシールドの抽象グラフィック

暗号資産(仮想通貨)のステーブルコイン発行元であるCircle(サークル)は2日、独自のレイヤー1ブロックチェーン「Arc」の耐量子ロードマップを発表した。

段階的な耐量子化とメインネット展開

サークルが開発を進めるArcは、ステーブルコインや現実資産(RWA)、機関投資家向けの分散型金融に最適化された独自のブロックチェーンだ。

ネットワークを動かすためのネイティブガストークンとして、同社が発行するUSDC(USDC)を使用する。

2026年に予定されているメインネット始動時には、ユーザーが任意で選択できる形で、耐量子署名機能が導入される。

この仕組みにより、ユーザーは強制的な移行やネットワークのリセットを伴うことなく、量子コンピューターの脅威に耐えうる安全なウォレットを作成できる。

発表されたロードマップは、システム全体を保護するための段階的なアプローチを採用。

まずはウォレット署名の保護から始め、次にスマートコントラクトの非公開状態や取引データの保護へと進む。

長期的には、通信インフラストラクチャの強化やバリデーター認証のアップグレードも計画されている。

Arcは既存システムとの互換性を重視しており、移行期間中もネットワークを停止させることなく、新しい暗号技術を組み合わせたハイブリッド環境を提供する。

イーサリアムなど他のネットワークに先駆けて、高度なセキュリティ対策を実装する構えだ。

量子コンピューターの脅威と将来への備え

専門家の予測によると、2030年またはそれ以前に、量子コンピューターが現在の公開鍵暗号を解読できる水準に達する可能性がある。

現在のブロックチェーン技術の多くは、この脅威に対する現実的な移行経路を備えていない。

ビットコインをはじめとする主要な仮想通貨も、将来的には同様の対策が求められるだろう。

サークルは、暗号化されたデータを事前に収集し、将来の技術進展によって解読を試みる攻撃手法について、強い警戒感を示している。

ステーブルコインのように長期的な価値を持つ資産は、ブロックチェーン上のデータが永久に公開される性質上、攻撃の標的になりやすい。

米国国家安全保障局や欧州連合などの規制当局も、2030年までに重要なインフラを、耐量子コンピュータ暗号へ移行するよう求めている。

サークルはこうした規制の動きにもいち早く対応する姿勢を見せている。

サークルは米国国立標準技術研究所の基準に基づき、格子ベースのアルゴリズムなどを採用してArcの安全性を高める方針だ。

開発者やウォレット提供者と連携して技術的な課題を克服し、仮想通貨業界における新たなセキュリティ基準の確立を目指している。

ユーザー自身も安全に資産を管理するため、セキュリティ意識の高いおすすめ仮想通貨取引所を利用することが不可欠だ。

著者: 滑川 翼

日本版ICOBenchライター。2021年から仮想通貨に興味を持ち、ビットコインやイーサリアムの投資を開始。複数の仮想通貨メディアで執筆を経験し、現在も継続中。仮想通貨やミームコインなど、WEB3領域を得意とする。