暗号資産(仮想通貨)カストディ企業のBitGoは12日、米証券取引委員会(SEC)に新規株式公開(IPO)の登録届出書を提出したことを明らかにした。
同社はIPOを通じ、最大で2億100万ドルの資金調達を目指す見込み。市場評価額は約18億5000万ドルに達すると予想されている。
BitGoはニューヨーク証券取引所(NYSE)への上場を申請しており、ティッカーシンボルは「BTGO」となる予定だ。
売り出し対象はクラスA普通株式で、合計1182万1595株が提供される。
このうち約1100万株はBitGoによる新規発行株で、残りの82万1595株は既存株主による売り出し分となる。
機関投資家向け仮想通貨インフラで急成長
2013年に設立されたBitGoは、個人向け取引所とは異なり、機関投資家向けのデジタル資産インフラに特化している。
自己管理型仮想通貨ウォレットや規制に準拠した信託サービスを提供し、企業やファンドの資産保護ニーズに応えている。
SECへの提出書類によると、現在114万人以上のユーザーのデジタル資産約900億ドルを管理。
近年はイーサリアム(ETH)など主要銘柄の安全な保管需要が急増している。
財務成長と規制承認で差別化|機関投資家から高い関心
BitGoの財務成績は、機関投資家向けインフラ需要の拡大を反映して顕著な成長を示している。
2025年の最初の9か月間で収益は約100億ドルに達し、前年同期の19億ドルから大幅に増加した。
純利益も3530万ドルと前年の2120万ドルから順調に伸長し、黒字化が定着している。
同社は、資産管理会社や銀行がブロックチェーン上で資本を展開する際に必要な規制準拠の保管業務に注力し、差別化を図っている。
2025年12月には通貨監督庁(OCC)から国法銀行としての条件付き承認を取得。
これにより、米連邦銀行システムの枠組み内で活動可能な数少ない仮想通貨関連企業となった。
IPOではゴールドマン・サックスやシティグループが主幹事を務め、ドイツ銀行やみずほ証券なども参加。機関投資家からの関心の高さがうかがえる。
同社のマイク・ベルシェ創業者は、議決権のある株式を通じて経営主導権を維持する方針だ。
今回のBitGoのIPO申請は、仮想通貨インフラ企業が株式市場で受け入れられつつある現状を示しており、業界の透明性向上や規制プレイヤー間の統合・提携加速への期待も高まっている。
