ブロックチェーン分析企業のCryptoQuantはこのほど、ビットコイン(BTC)の需要が大幅なマイナスに転じたとするデータを示した。
売り圧力が新規需要を上回る
同社のデータによると、3月下旬時点でビットコインの「見かけの需要」は約63,000BTCのマイナスを記録した。
この指標は、新たに採掘された供給量と既存保有者の売りに対する新規の買いを測定するものだ。マイナスの数値は、買い手が吸収できる量以上のビットコインが市場に放出されたことを意味する。
需要の縮小傾向は2025年11月下旬から継続している。上場投資信託(ETF)や機関投資家による買い支えはあるものの、個人投資家などからの売りがそれを上回る状況だ。
米国で承認されたビットコインETFへの資金流入も、この売り圧力を完全に吸収するには至っていない。
市場全体が現在、資産が分散される局面にあることをデータは裏付けている。
特に米国市場での需要低下が顕著に表れている。米国の投資家動向を示す指標が再びマイナスに転じており、世界市場と比較して米国での売り圧力が強いことが分かる。
新規参入者の不足が、価格の上値を重くする要因となっている。
最高値から40%超の下落
市場の下落圧力を生んでいる主な要因の一つが、大口保有者の動向だ。2024年の価格上昇期に約200,000BTCを蓄積した大口アドレスは、2025年半ばから純売りに転じた。
この売りは2025年末にかけて加速し、2026年に入っても続いている。
4月上旬現在、ビットコインの価格は約68,000ドル付近で推移している。2025年10月に記録した最高値の約126,000ドルからは、約45%下落した水準だ。
3月はわずかな上昇を見せ、5カ月連続の下落傾向に歯止めをかけたものの、本格的な回復には至っていない。
今後の市場動向について、クリプトクアントは地政学的な緊張が緩和した場合のシナリオを提示している。
状況次第では71,500ドルや81,200ドルへの短期的な反発の可能性があるという。しかし、現物市場での需要縮小は依然として続いており、本格的な上昇トレンドへの転換には新たな買い材料が必要となりそうだ。
