バイナンスが、AIシステムで約1兆6,500億円の被害阻止

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私たちを信頼する理由
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バイナンスのロゴがAI詐欺の攻撃を防ぎ、資産を守るイメージ

暗号資産(仮想通貨)取引所大手のバイナンスは10日、AIを活用したセキュリティシステムに関する包括的なレポートを公開した。

AI主導の詐欺が急増する背景

近年、AIを悪用した詐欺の手口が高度化し、仮想通貨業界全体で深刻な脅威となっている。バイナンスの調査部門によると、AIを活用した詐欺は従来の手法と比較して、1件あたり4.5倍の資金を奪い取る傾向がある。

さらに、不正な取引活動の発生頻度も9倍に達している。

特に懸念されるのは、ディープフェイクや音声クローンを用いたなりすまし被害の急増だ。2025年にはなりすまし詐欺が前年比で1,400%も増加した。

現在、世界で検出されるディープフェイク詐欺の88%が仮想通貨セクターに集中している。

こうした背景には、攻撃コストの大幅な低下がある。AIを用いた自動攻撃のコストは、1つのスマートコントラクトあたり平均1.22ドルまで下がっている。この経済的な容易さが犯罪組織を刺激し、大規模な攻撃を助長する要因となっている。

2023年以降、世界の違法な金融活動は推定1.3兆ドルも増加した。

バイナンスの多角的な防衛策と成果

高度化する脅威に対抗するため、バイナンスは100以上の特化型AIモデルを導入し、防衛体制を強化している。

同社のシステムは、2025年初頭から2026年第1四半期にかけて、約105億3,000万ドルの潜在的なユーザー損失を未然に防いだ。

この期間に540万人以上のユーザーが詐欺の被害から守られている。

同社は「Strategy Factory」と呼ばれる独自のリスクエンジンを稼働させている。ログインや取引、出金といった各段階で異常な行動を検知し、リアルタイムで言語分析や行動監視を行う仕組みだ。

この結果、フィッシング攻撃の成功率は3.2%から0.4%へと大幅に低下した。

また、AIによる自動検知だけでなく、人的なサポート体制も拡充している。リスクの高いユーザーに対する音声通話支援を拡大し、2025年には48,000件の詐欺事件で1,280万ドル以上の資金回収に成功した。

法執行機関との連携も深めており、仮想通貨詐欺の犯罪資産の凍結など、業界全体の安全性向上に向けた取り組みを続けている。

著者: 早藤 佑太

2020年より暗号資産(仮想通貨)投資を開始。2021年よりSNSやブログでもコンテンツ発信を開始。2025年よりICOBenchのライターとして参加。