プライバシー技術プロジェクトのAztec Networkは6日、独自のトークンセールを終了し、約6000万ドル(約93億円)相当のイーサリアム(ETH)を調達した。
このセールは5日間にわたって行われ、新しいオークションモデルが試験的に導入された。
今回のセールには1万6741人が参加し、合計で1万9476ETHの申し込みがあった。Aztec Networkは2018年に設立されたゼロ知識証明技術を活用するプロジェクトで、長年の開発を経て今回の一般販売に至った。
公平性を重視した新オークション方式
今回のセールでは、分散型取引所ユニスワップ(Uniswap)のv4プロトコルを利用した「連続清算オークション(CCA)」という仕組みが初めて採用された。
この方式は、リアルタイムでの価格発見と公平な参加機会の提供を目的として設計されている。
従来のトークン配布モデルでは、大口投資家や自動売買プログラムが有利になることが課題とされてきた。
Aztec NetworkはCCAを通じて、一般の参加者が「ガス戦争」や買い占めによる不利益を被らない透明性の高い仕組みを目指したという。
オークションの開始価格は、完全希薄化後評価額(FDV)で3億5000万ドル(約542億円)に設定されていた。
最終的な評価額は5億5700万ドル(約863億円)に達し、当初の評価を大きく上回る結果となった。
コミュニティ主導の資金調達と今後の展開
プロジェクト側は、今回のセールにおいて一般的な仮想通貨エアドロップ(無料配布)や特別な割り当てを行わなかった。
30万以上のアドレスが初日の入札に参加登録を行うなど、コミュニティへの公平なアクセスを優先した姿勢がうかがえる。
調達資金の一部である2600万ドル(約40億円)は、ユニスワップv4の流動性プールに初期流動性として提供される予定だ。財団は2億7300万トークンをプールに注入する計画を立てている。
トークン生成イベント(TGE)は、早ければ2026年2月11日に行われるオンチェーンでのガバナンス投票によって決定される。この投票が可決されれば、セールで販売されたトークンの100%が譲渡可能となる見込みだ。
Aztec Networkはこれまでに、a16zやParadigmといった大手ベンチャーキャピタルから資金を調達してきた。
7年間の開発期間を経て、メインネットの立ち上げやテストネットの運用など、着実にプロジェクトを進めている。
