VanEckがアバランチETF申請か、米デラウェア州に商品登録

私たちを信頼する理由
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アバランチのロゴとETF登録書類を背景にした投資コンセプト画像

投資企業VanEckは11日、アバランチ(AVAX)の上場投資信託(ETF)を米デラウェア州に登録した。この動きは、現物AVAXのETFの発行に向けた重要なステップとなる。

同社は米国でアバランチETFの登録を行った最初の発行体の1つとなった。「VanEck アバランチ ETF」の名称で申請されたこの登録は、暗号資産(仮想通貨)市場が大幅な下落局面にある中で行われた。

AVAXの価格は、過去1年間の安値まで下落し、年初来で55%以上下落している。

VanEckのETF戦略拡大

この登録は、バンエックがすでに行っているビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ソラナ(SOL)のETF登録に続くものだ。これにより同社は、アルトコインETF市場での存在感をさらに強化することになる。

バンエックの一連の動きは、様々なアルトコインへの投資提供を多様化する意図を示している。特に、イーサリアムの代替として見られている仮想通貨への投資機会を提供することで、新たな市場を開拓しようとしている。

今回の米デラウェア州での登録は初期段階であり、正式な承認を得るためには米証券取引委員会(SEC)への公式申請が必要となる。

アバランチは、なぜETF対象に?

アバランチは相互運用可能なブロックチェーンで知られ、以前はイーサリアムの優位性に挑戦する「イーサリアムキラー」と呼ばれることもあった。同社のリップル(XRP)ETFよりも先にAVAX ETFを追求する決断は、業界内で注目を集めている。

「VanEck アバランチ ETF」はデラウェア州法定信託として構成され、同社を主要スポンサーとする信託契約の下で運営される予定だ。承認されれば、同社はAVAXトークンを直接保有する米国初のETFを発行する企業となる可能性がある。

この動きは、ビットコインとイーサリアムの現物ETF承認後、アルトコインETFへの関心が高まっていることを示している。直近の市場の大幅な下落にもかかわらず、機関投資家向けの仮想通貨投資手段の多様化が進んでいることには注目が集まる。

峯 竜也

暗号資産とブロックチェーン技術に特化したジャーナリスト。業界の最新動向や市場分析を発信。技術的な深掘りから初心者向けガイドまで、幅広い読者に向けたコンテンツ制作を得意とする。