ロシア中央銀行は11日、個人投資家向けの暗号資産(仮想通貨)購入制限を含む新たな規制枠組みを発表した。
個人投資家の購入額に上限
今回の規制では、非適格投資家に対する厳しい条件が設けられた。投資家は専用のテストに合格した後、1つの仲介業者を通じて年間30万ルーブル(約57万9,555円)まで仮想通貨を購入できる。
対象となるのは、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)、USDTなど流動性の高い銘柄に限定される。
一方で、適格投資家に対する制限は緩やかに設定されている。適格投資家もテストへの合格が求められるが、金額の制限なく全ての仮想通貨を売買することが可能だ。
ロシア銀行は、価格変動の激しい市場から経験の浅い投資家を保護するため、このような区分を設けたと説明している。
この方針の背景には、仮想通貨を国内の決済手段として認めないというロシア銀行の長年の立場がある。2025年3月の提案でも、仮想通貨はリスクの高い資産として扱われていた。
今回の枠組みでも、ロシア国内での仮想通貨決済は引き続き禁止されており、厳格な管理体制が維持されている。
規制インフラの構築と今後の展望
新たな法律は2026年9月1日に施行される予定だ。この法律により、既存の金融機関に加えて、仮想通貨取引所やデジタルリポジトリなどの新規参入者を含む規制インフラが構築される。
取引はブローカーや管理会社、組織化された取引プラットフォームを通じて行われることになる。
また、外国のステーブルコインも規制の対象に含まれる。
仮想通貨を特定の証券やロシア法のデジタル商品と交換することも許可される。市場参加者が新しい規則に適応し、必要なライセンスを取得するための移行期間は2027年7月1日まで設けられている。
ロシア政府は、仮想通貨市場の透明性を高めるための正式な法的枠組みの構築を進めている。この動きは、取引所の監督強化やオフショア保有の報告義務化など、より広範な規制の一環として位置づけられている。
