投資銀行ロスチャイルドは3日、暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースの株式格付けを買いに引き上げ、目標株価を320ドルに設定した。
背景には、仮想通貨の金融業界への導入が加速していることがある。
機関投資家の参入を後押しする市場環境
ロスチャイルドは、コインベースが提供するCoinbase PrimeやCoinbase Custodyなどのサービスを通じて機関投資家の仮想通貨取引を支える重要なインフラ企業と位置付けた。
特に、同社はブラックロックのビットコインETF、iShares Bitcoin Trust(IBIT)のカストディアンを務めており、ビットコイン(BTC)の資金フローに直接関与している。
今回の格上げは、機関投資家による仮想通貨採用を促進する複数の市場動向を反映したものだ。
第一に、現物ビットコインETFの承認が、伝統的な金融機関の参入ルートを整備した。コインベースは複数のETFでインフラを担っている。
第二に、規制の進展により参加の明確性が高まり、規制下にある同社の立場が競争上の優位性をもたらしている。
第三に、資産のトークン化や金利引き下げ観測といったマクロ経済環境が、仮想通貨投資への関心を後押ししている。
インフラ企業としてのコインベースの評価
ロスチャイルドは、機関投資家による仮想通貨需要の増加が、カストディ業務や取引基盤を提供するコインベースの成長に直結すると分析している。
同社の最新開示によれば、プラットフォーム全体の取引高の約65%を機関投資家が占めており、預かり資産は1500億ドル超と前年比で40%増加した。
他のアナリストも強気な見方を示しており、BTIGやバークレイズは目標株価を400ドル以上に設定している。
現在、コインベース株は200ドル前後で推移しており、採用拡大が進めば上昇余地があるとみられる。
