Coinbase、分散型取引所を統合|DeFiへのアクセス簡素化

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私たちを信頼する理由
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Coinbaseアプリに統合されたBase基盤の分散型取引所を示すスマートフォン

大手暗号資産(仮想通貨)取引所のCoinbaseは13日、自社のレイヤー2ブロックチェーンBaseを基盤とする分散型取引所(DEX)を、主要なモバイルおよびウェブアプリケーションに統合する計画を公表した

この統合により、ユーザーはCoinbaseアプリ内で直接、あらゆる仮想通貨トークンを取引できるようになる。これは中央集権型金融と分散型金融(DeFi)のエコシステムを繋ぐ戦略的な転換点となる。

DEX機能は、Coinbaseが2023年に立ち上げたイーサリアム互換のレイヤー2ソリューションであるBaseブロックチェーン向けに、まず提供される予定だ。

DeFiへのアクセスを容易にし、ユーザー需要に対応

この動きの背景には、分散型取引やステーキングといったDeFiへの関心を高める個人ユーザーの需要がある。DEXを組み込むことで、Coinbaseは仮想通貨への入り口としての地位を維持しつつ、こうした需要に応える。

また、使い慣れたアプリのインターフェース内で分散型取引を提供することで、中央集権型取引所(CEX)からDEXへ移行する際の障壁を低減する狙いがある。

同社は特にモバイル端末での利用を重視しており、モバイルファーストの仮想通貨利用という近年の傾向にも対応している。

Baseエコシステムの強化と競争力

今回の統合は、Baseブロックチェーン上での活動や流動性、開発者の関与を促進することを最優先事項としている。

これにより、Coinbase自身のエコシステムが強化され、Baseはポリゴン(Polygon)のような他のスケーリングソリューションとの競争で優位に立つことを目指す。

DEXは一般的にCEXより手数料が低いが、Coinbaseは高度な取引インターフェースなどの追加機能や、Base上で運営されるDEXプロトコルとの提携を通じて収益を確保する計画だ。

Base上で構築されたプロジェクトのトークンが自動的にリスティングされる機能も含まれ、エコシステム内の流動性とアクセシビリティが向上する。

この発表は、同社が開催した「2025 State of Crypto Summit」に続くものだ。伝統的な金融システムと分散型金融システムを統合するハイブリッドモデルへのビジョンが、改めて示された形となった。

このような動きは、業界最大手であるビットコイン(BTC)だけでなく、多様なアルトコイン市場全体の流動性向上にも貢献すると期待されている。

Coinbaseのような大手プラットフォームがDeFi統合を進めることで、他の仮想通貨海外取引所との競争もさらに激化する可能性がある。

著者: 名本 太陽

仮想通貨専門のWebライター。2017年からブロックチェーン業界に携わり、国内外の仮想通貨取引所やDeFiプロジェクトのホワイトペーパー、解説記事、プレスリリースを多数執筆。金融メディアでの連載経験もあり。専門はDeFi、NFT、メタバースで、最新トレンドに基づいた正確かつ分かりやすいコンテンツ制作を得意とする。