Zcash Open Development Lab(ZODL)は8日、2,500万ドル(約39億7,500万円)のシード資金を調達した。
ZODLは、暗号資産(仮想通貨)のZcash(ZEC)を開発していたElectric Coin Company(ECC)の元コアチームによって設立された独立組織だ。
2026年1月にECCのエンジニアリングチームと製品チームの全員が辞任したことを受けて誕生した。同組織は、仮想通貨エコシステムを強化するプライバシー重視のツール開発を目的としている。
大手ベンチャーキャピタルが多数参加
今回の資金調達には、Paradigmやa16z crypto、Coinbase Venturesなどの大手企業が参加した。
プライバシーに特化した仮想通貨インフラに対する、機関投資家の強い信頼の表れといえる。
調達した資金は、Zcashプロトコルの継続的な開発と、自己管理型プライバシーウォレット「Zodl(ゾドル)」の拡張に充てられる。
旧名称をZashiとしていたZodlは、ゼロ知識証明という暗号技術を活用している。
送信者や受信者、取引金額を隠した状態で安全に送金できるウォレットだ。セキュリティと匿名性の高さから、仮想通貨ウォレットおすすめとして注目を集めている。
2024年のローンチ以来、同ウォレットはZcashの匿名取引プールでの活動を400%以上拡大させた。これまでに6億ドル(約954億円)以上のZECスワップを処理した実績を持つ。
プライバシー技術の普及に向けた新たな一歩
大手ベンチャー企業の参加は、単なる資金提供にとどまらない。
暗号技術や市場戦略、ガバナンスに関する専門知識の提供も期待されている。また、コインベースベンチャーズの参加は、将来的な大手取引所との統合や流動性の向上につながる可能性を秘めている。
今回の資金調達の成功で、ZODLは既存の助成金に依存せず、独立して運営できるようになった。市場はこの発表を好感し、Zcashの価格は約7%上昇してビットコイン(BTC)のパフォーマンスを上回った。
仮想通貨に対する世界的な規制が変化する中、デジタル金融におけるプライバシーインフラの重要性は高まっている。
ZODLは今後も、一般ユーザー向けの安全で直感的なツールを構築し、普及に向けた課題に取り組んでいく方針だ。
