米国上院銀行委員会は26日、ステーブルコインの利回りと銀行預金流出の懸念に関する公聴会を開催した。
ステーブルコイン法案と預金流出への懸念
2025年7月に成立したステーブルコイン規制法(GENIUS法)の施行に向け、米国の規制当局の動きが活発化している。
連邦預金保険公社(FDIC)は、同法に基づく発行申請の枠組みに関する意見公募期間を5月18日まで延長した。
また、通貨監督庁(OCC)は公聴会の前日、規制枠組みの実施に向けた規則案を発表している。この規則案は、ビットコインをはじめとする暗号資産市場全体に波及する可能性がある。
こうした中、銀行業界や金融関係者からは暗号資産(仮想通貨)のステーブルコインに対する懸念の声が上がっている。
GENIUS法ではステーブルコインへの利子支払いが禁止されているが、その抜け穴を利用した利回り提供が問題視されている。
これが地域銀行からの大規模な預金流出を招くという指摘だ。一部の投資家が利回りを求めてイーサリアム上のDeFiプロトコルへ資金を移動させることも懸念されている。
OCCのジョナサン・グールド長官は公聴会で、預金流出に関する様々な研究結果が存在すると説明した。同時に、重大な預金流出が発生した場合は規制当局が必ず察知すると強調している。
銀行システムの安全性を守るための適切な対応をとる構えだ。
規制当局の対応と今後の法整備
ホワイトハウスの仮想通貨政策評議会は2月上旬、業界関係者と伝統的な金融機関の代表者を集めた会議を開催した。
デジタル資産市場の構造に関する法律において、ステーブルコインの利回りをどのように扱うかが議論の焦点となっている。
銀行側の代表者は、ステーブルコイン保有者に対する金銭的および非金銭的な対価の提供を全面的に禁止する原則を提案した。
預金流出を防ぐため、例外措置は最小限に留めるべきだと主張している。ホワイトハウスは参加者に対し、3月1日までに妥協点を見出すよう促した。
一方、連邦準備制度理事会(FRB)のミシェル・ボウマン副議長は、銀行のイノベーションを支援しつつ安全性を維持する方針を示した。
FRBは他の規制当局と連携し、GENIUS法で求められるステーブルコイン発行者の資本要件や流動性要件の策定を進めている。
同氏はまた、3月末までにバーゼルIIIの最終的な資本要件を再提案する予定であることも明らかにした。
米証券取引委員会(SEC)のポール・アトキンス委員長も、将来的な政策の転換を防ぐための対応を求めている。
デジタル資産規制の確固たる法的根拠を確立する包括的な市場構造立法の必要性を訴えた。
法整備が進むことで、投資家はより安全な仮想通貨買い方を選択できるようになるだろう。
