テザー社の金裏付けトークン「XAU₮」が急成長、第4四半期に1300億円超を販売

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大量の金塊の山からデジタルなテザーロゴが浮かび上がる様子、金裏付けトークンの急成長

ステーブルコイン発行大手のテザー(Tether)は26日、同社の金裏付けトークン「Tether Gold(XAU₮)」の需要が急増し、第4四半期の販売額が記録的な水準に達したと発表した。

テザー社が発行するXAU₮は、金裏付けステーブルコイン市場で支配的な地位を確立している。

2025年12月31日時点で、同トークンは市場シェアの約60%を占めるに至った。エルサルバドルのデジタル資産法に基づいて運営される同社は、発行済みトークンと同量の物理的な金を保有していると報告している。

具体的には、52万トロイオンスを超える金がスイスの保管庫で管理されている。これはロンドン貴金属市場協会(LBMA)の基準に完全に準拠したものだ。

XAU₮の時価総額は年末までに約22億4600万ドル(約3459億円)に達し、投資家からの強い需要を裏付けている。

金裏付けトークン市場全体も大幅な成長を見せている。市場規模は2025年を通じて67.5%拡大し、総額で40億ドル(約6160億円)を超えた。

この成長は、現実資産(RWA)のトークン化に対する機関投資家や個人投資家の関心の高まりを反映している。

記録的な金価格と経済的不安

XAU₮の急成長は、世界的なマクロ経済の不確実性と地政学的な緊張が主な要因だ。

金価格は2025年末にかけて1オンスあたり5,966ドル(約91万8000円)まで高騰し、過去数十年で最高のパフォーマンスを記録した。デジタルゴールドと呼ばれるビットコインも同様に注目を集めている。

中央銀行の多くが金準備の増加を予想するなど、金への信頼は揺るぎないものとなっている。

テザー社のパオロ・アルドイノCEOは、通貨システムへの信頼が弱まる中で、XAU₮が曖昧さを排除するために存在すると述べている。

伝統的な金融システムへの不信感が、金に裏打ちされたデジタル資産への関心を加速させているのだ。

こうした状況下で、仮想通貨長期保有を検討する投資家も増えている。ゴールドマン・サックスなどの金融機関も、金価格のさらなる上昇を予測している。

国家レベルを超える金保有量

テザー社は第4四半期だけで約27トンの金を準備金に追加した。同社は米ドル連動のUSDTの発行元としても知られる。

この積極的な蓄積により、同社は世界でもトップ30に入る金保有者となっている。これはギリシャやカタール、オーストラリアといった国家の保有量を上回る規模だ。

ブロックチェーンの分析データによると、機関投資家によるトークン化された金への関与も深まっている。ステーブルコインから金トークンへの交換が頻繁に行われており、大規模な取引も確認されている。

テザー社は技術プロバイダーとしてだけでなく、主要な金保有主体としての地位も固めつつある。

著者: 峯 竜也

暗号資産とブロックチェーン技術に特化したジャーナリスト。業界の最新動向や市場分析を発信。技術的な深掘りから初心者向けガイドまで、幅広い読者に向けたコンテンツ制作を得意とする。