テザー(Tether)のパオロ・アルドイノCEOは8日、同社が発行するステーブルコインの分散化と金融包摂における独自の立場を強調した。
大衆のためのデジタルドルとしての役割
アルドイノ氏はXへの投稿で、テザー(USDT)の独自の分布状況を明らかにした。
2026年1月末までの過去12カ月間のデータによると、最大の単一送信者が占める送金割合は全体のわずか4.97パーセントにとどまっている。
USDT is unique.
The largest sender is < 5% of total send volume, compared to others that have almost 25℅ of their stablecoin sent by one entity.
USDT is the digital dollar made for the people, the billions of individuals and hundreds of millions of families left behind by the… pic.twitter.com/N8qURmunO0
— Paolo Ardoino 🤖 (@paoloardoino) March 8, 2026
他のステーブルコインでは単一の事業者が23.34パーセントなど大きな割合を占めるケースもあり、USDTの分散化が進んでいることがわかる。
同氏はUSDTを「大衆のために作られたデジタルドル」と表現した。伝統的な金融システムでは、資産が少ないために十分なサービスを受けられない人々が存在する。
USDTはそのような人々を主な対象としており、現在では新興市場を中心に5億5,000万人以上のユーザーが日常的な取引や貯蓄に利用している。
オンチェーンデータは、特定の企業や個人による中央集権的な支配を超えて広範に普及していることを裏付けている。
上位5つの送信者を合わせても全体の5パーセント未満であり、草の根レベルでの利用が着実に拡大している。アルドイノ氏はこの成果について、データに基づいた強い誇りを示した。
新興市場での普及と今後の展望
USDTはアフリカやラテンアメリカ、アジアなどの地域で、銀行口座を持たない人々に広く利用されている。
インフレが深刻な地域や銀行へのアクセスが制限されている場所において、個人間送金や現実世界での支払いを支える重要な基盤となっている。
機関投資家の利用よりも、一般市民の金融包摂を重視した設計が功を奏している。今回のデータ公開は、暗号資産(仮想通貨)が中央集権的であるという一部の批判に対する反論としての意味合いも持つ。
取引の多様性を示す実証データを提供することで、USDTの透明性と分散性をアピールした形だ。
仮想通貨市場において、実需に基づいた利用が広がっていることを強調している。このような実需の拡大は、ビットコインをはじめとする他の主要銘柄にも良い影響を与える可能性がある。
テザーの成長は続いており、USDTの時価総額は1,800億ドル(約28兆4,400億円)を突破した。同社は仮想通貨の枠を超え、人工知能(AI)や通信といった新たな分野への進出も進めている。
今後も新興市場での利用拡大とともに、多角的な事業展開が注目される。興味を持ったユーザーは、安全な仮想通貨買い方を学んでおくことが推奨される。
