決済インフラ大手のストライプは14日、ステーブルコインを利用したサブスクリプション決済機能の提供を開始した。
この新機能は、1年前に導入されたステーブルコイン決済機能を拡張するものだ。公式発表によると、企業は顧客の仮想通貨ウォレットからの定期支払いを受け付け、それを直接法定通貨で受け取ることが可能になる。
ストライプは、取引ごとに手動署名が必要だった従来のブロックチェーン決済の制約を克服するため、独自のスマートコントラクトを開発した。これにより、顧客は一度ウォレットを支払い方法として保存すれば、都度の再署名なしで継続的な支払いを承認できる。
このサービスは、まず米国の事業者を対象としたプライベートプレビューとして提供される。対応する暗号資産(仮想通貨)は、BaseおよびPolygonブロックチェーン上のUSDCステーブルコインだ。
国境を越える決済の課題を解決
今回の機能導入は、国境を越える決済における「高コスト」「遅い決済速度」「高い失敗率」という3つの大きな課題に対応するものだ。同社は、これらの課題が企業のグローバル展開、特に継続的な収益モデルを持つ事業の成長を妨げてきたと指摘している。
ストライプ上の企業の30%が定期収益モデルを採用しており、その大半を人工知能(AI)関連企業が占めている。同社に登録するトップ20のAI企業は、収益の60%を米国外から得ているというデータもあり、安価で迅速な国際決済手段への需要が高まっていた。
AI企業Shadeformなどの先行導入企業では、すでに決済量の約20%がステーブルコインに移行した。これは、ほぼ即時の決済と、従来の半分のコストで取引を処理できる利点によるものだ。
既存システムとのシームレスな統合
ストライプの新機能は、400種類以上の仮想通貨ウォレットに対応しており、事業者と顧客双方の利便性を大幅に向上させる。このステーブルコインによるサブスクリプション機能は、既存の決済インフラ「Optimized Checkout Suite」や「Stripe Billing」と統合されている。
事業者は、従来の支払い方法とステーブルコインでの支払いを、統一されたダッシュボードで一元管理できる。決済はUSDCで行われるが、事業者への支払いは法定通貨で直接決済されるため、事業者は為替変動リスクや換金手数料を気にすることなく導入できる。
同社は2025年に開催予定のカンファレンスで、ステーブルコイン普及の障壁について議論するとしており、仮想通貨分野への取り組みをさらに強化する姿勢を見せている。
