決済大手ペイパル(PayPal)は27日、全米暗号資産協会(NCA)と共同で実施した仮想通貨決済に関する調査結果を発表した。
すでに導入している店舗では、総売上の約26%を仮想通貨による取引が占めているというデータも示された。これは、仮想通貨が単なる実験的な支払い手段から、重要な収益源へと進化していることを裏付けている。
企業規模と業種による導入率の違い
調査によると、米国の加盟店の39%が現在、販売時点で暗号資産(仮想通貨)による支払いを受け入れていることが明らかになった。また、回答者の84%が今後5年以内に仮想通貨決済が一般的になると予測している。
企業規模別に見ると、年間売上高が5億ドル(約765億円)を超える大企業では50%がデジタル通貨を受け入れている。
これに対し、中小企業では34%、中堅企業では32%と、規模による導入率の差が浮き彫りになった。特に決済手段としては、ビットコイン(BTC)などの主要銘柄が採用される傾向にある。また、スマートコントラクト機能を活用できるイーサリアム(ETH)の利用も拡大している。
業種別では、ホスピタリティおよび旅行業界が81%と最も高い導入率を記録した。次いでデジタルグッズやゲーム、専門小売が76%、小売Eコマースが69%と続いている。
ペイパルのメイ・ザバネ副社長は、データや顧客との対話から、仮想通貨決済が実験段階を超えて日常的な商取引に移行していると指摘した。実際、加盟店の88%が顧客から仮想通貨決済に関する問い合わせを受けている。
導入のメリットと普及への課題
加盟店が仮想通貨を受け入れる主な理由として、取引速度の向上や新規顧客の獲得がそれぞれ45%で挙げられた。また、セキュリティ機能の強化や消費者のプライバシー向上も導入の動機となっている。企業側は、顧客が利用しやすい仮想通貨ウォレットおすすめの情報を提示することも求められる。
一方で、インフラの複雑さが普及の最大の障壁となっている現状も明らかになった。加盟店の90%は、設定プロセスが従来のクレジットカードシステムと同程度に簡素化されれば、導入を検討すると回答している。
NCAのスチュ・アルデロティ会長は、課題は仮想通貨への関心の欠如ではなく、その役割への理解にあると述べている。消費者の需要が高まる中、企業は支払い方法の多様化を迫られているようだ。安定した価値を持つUSDTなどのステーブルコインも、決済手段として注目されている。
