Consensysが開発する自己管理型ウォレットのMetaMaskは8日、モバイル版で無期限契約(Perps)取引機能の提供を開始した。
この新機能はHyperliquidのインフラを活用しており、利用者は150種類以上の暗号資産(仮想通貨)を最大40倍のレバレッジで取引できる。無期限契約は満期がなく、資金調達率を用いて現物市場との価格連動を維持する仕組みだ。
公式発表によると、イーサリアム(ETH)仮想マシン(EVM)互換のどのチェーンからでも、スワップ手数料なしで1クリックで資金を供給できる。
DeFi市場の成長とMetaMaskの戦略
今回の機能拡充は、分散型金融(DeFi)市場における大きなトレンドの中で行われた。MetaMaskによると、分散型取引所(DEX)における無期限契約の総取引高は2025年8月に過去最高の7,650億ドル(約117兆円)に達したという。
このような高度な取引オプションへの需要の高まりが、MetaMaskの戦略的拡大を後押ししている。同社は単なるウォレットから、総合的な取引・金融ハブへと進化するビジョンを掲げている。
MetaMaskのグローバル製品責任者であるGal Eldar氏は、「私たちは人々に資産の真の所有権を与えるためにMetaMaskを構築した。今、その同じ原則を世界で最も重要な市場に広げ、利用者がカストディ(資産管理)を放棄することなくアクセスできるようにする」と述べた。
報酬プログラムと将来の展望
MetaMaskは利用者向けの報酬プログラム「MetaMask Rewards」を2025年10月末までに開始することも明らかにした。取引や紹介、カード利用、ステーブルコインMUSDの保有など、様々な活動に対してポイントが付与される。
報酬プログラムのシーズン1では、3,000万ドル(約45億9,000万円)相当以上のLinea(LINEA)トークンなどがアクティブユーザーに配布される予定だ。
さらに、同社は予測市場プラットフォームのPolymarketとの独占的提携を発表した。これにより、MetaMaskは予測市場をネイティブに統合する初のウォレットとなる見込みだ。
これらの動きは、長らく期待されていた独自トークンの発行計画とともに、MetaMaskが自己管理の原則を維持しながら、総合的な金融プラットフォームへと変貌を遂げるための重要な一歩となる。
