データ分析企業のスタットミューズ・マネーは28日、過去5年間の資産パフォーマンスに関する分析結果を発表した。
初の逆転現象と価格推移
2021年1月から2026年1月までの5年間で、金のリターンが198.9%となり、ビットコイン(BTC)の193%を上回った。
これは両資産の比較において、金がビットコインをわずかに上回った初めての事例となる。これまでビットコインは長期的なリターンで金を圧倒していたが、大きな転換点を迎えた。
この結果は、2025年における両資産の対照的な動きに起因している。ビットコインは2025年を通じて6.5%下落したが、金は同期間に55%という驚異的な上昇を記録した。市場分析によると、このパフォーマンスの差が5年間の成績を逆転させる決定打となった。
価格データによると、ビットコインは2025年1月の10万2405ドルから、2026年1月には8万9184ドルへ下落した。一方、金は同期間に2801ドルから5513ドルへと急騰している。
流動性の縮小と中央銀行の買い
金の優位性を決定づけた主な要因は、2025年を通じたドル流動性の縮小にある。米連邦準備制度理事会(FRB)による量的引き締めにより、中央銀行のバランスシートは約6000億ドル(約91兆8000億円)縮小した。市場分析によると、これがビットコインの上昇を支えてきた金融的な燃料を取り除く結果となった。
同時に、世界の中央銀行は3年連続で年間1000トン以上の金を購入している。特に中国、インド、ロシアが蓄積を主導し、個人投資家の投機では対抗できない継続的な上昇圧力を生み出した。これにより、金はビットコインに対して相対的な強さを維持している。
また、ビットコインが市場のストレス時に「安全資産」として機能しなかった点も指摘されている。
モーニングスターの調査によると、ビットコインは金のような安全資産としての特性よりも、リスク資産との相関を示した。
2025年春に株式市場が変動した際、ビットコインはハイテク株と共に下落したが、金は上昇を続けた。このような市場環境の変化を受け、仮想通貨長期保有の戦略を再考する動きも出ている。
今後の市場見通しと予測
2026年初頭の時点で、主要な中央銀行がビットコインを準備資産として保有する動きは見られない。数兆ドル規模の国富を管理する中央銀行家は、歴史の浅いデジタル資産よりも実績のある金を好んでいる。機関投資家の動向も、金のパフォーマンスを支える要因の一つだ。
2026年のビットコイン価格については、アナリストの間で予測が大きく分かれている。今後の流動性の行方が不透明なため、弱気な予測では6万ドル(約918万円)、強気な予測では25万ドル(約3825万円)となっている。市場参加者は慎重な姿勢を崩していない。
JPモルガンなどは、金融環境の改善を前提に15万ドル(約2295万円)以上の目標価格を掲げている。FRBの政策変更などが流動性を回復させる可能性があるものの、現時点では金の優位性が続いている。市場の回復を見越して参入するならば、適切なビットコイン買い方を把握しておくことが重要だ。
